大切なモノ | あやっちのブログ(AKB48&欅坂・櫻坂46&乃木坂46妄想小説)

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夢小説書いてます‼︎
投稿は不定期なので気長に待って頂けたらと思います^ ^


 

これは私の目が見えなくなる前の話… 




ガヤガヤ…




先生「ほら、みんな静かに!簡単な実験と言ってもこの部屋には危ない薬品が沢山あるの!だから走り回ったり…ってコラー!!」



梨加「ふふっ、先生大変そう笑」


(梨加ちゃん!一緒にやろ〜!)


梨加「うん!いいよー!」



理佐「……」



小学生の頃の梨加ちゃんはみんなの憧れだった



可愛いくて優しい彼女にみんな集まった


私は人見知りだし、同じクラスになっても喋ることはなかった



そんな時にある事件が起きた



高学年が次で使う薬品が教室の隅の机に置いてあった。


走り回る男子がその薬品を倒した。




ガシャーン!!



先生「こ、コラー!!何やってるの!!」


(ご、ごめんなさい!!)


理佐「ッ…」


私はすぐに梨加ちゃんのもとに駆け寄った


理佐「大丈夫…⁉︎」


みんなは気付いてなかった

梨加ちゃんの目にその薬品が入っていたことを…



梨加「うぅ…いたい…いたい…!!」


梨加の叫びでみんな梨加に注目する。

そこでみんな、ことの重大さを知る。


この頃の梨加は目が焼けるような…溶けるような痛みがあったって言ってた。



先生「渡辺さん⁉︎大丈夫⁉︎…す、すぐに病院に!!」



梨加は病院に連れて行かれた




しばらくして梨加ちゃんと仲が良かったクラス人達がお見舞いに行った。


だが、梨加はそれを拒んだ。





梨加「出て行って…!!!」


それから誰も梨加ちゃんの所に行かなくなった



理佐「……」


梨加「ッ…だれ…」

理佐「……」


梨加「気の…せいか…」


目の前に理佐がいる事に気づいてない

だって彼女の目はもう2度と見えないのだから…



梨加「だれかいるの…?…」


目が見えない梨加は理佐の方に手が伸びる



理佐「あっ⁉︎…あ、あの…」


喋るつもりはなかった理佐だが、気づかれたことに動揺して声が出てしまった


梨加「その声、もしかして理佐ちゃん?」

理佐「え?なんで私だって…」


梨加とは喋った事がない為、声だけ理佐だと分かったことに驚いた。


梨加「あっ…当たってた?」

理佐「え?」


梨加「ふふっ、何となくそんな感じしたんだ笑」


梨加も当たっていたことに少し驚き、嬉しそうにしていた


ずっと梨加は誰かが来るたびに拒んでいた。

けど理佐だけは拒むどころか受け入れた。



それが嬉しくて私は彼女の苦痛を知らないまま告白をした。



理佐「ッ…ずっと前から梨加ちゃんが好きでした…!!」


すると梨加は知っていたかのように『ありがとう』とだけ言った。



梨加の体調が良くなり学校に通うようになった。


だが、梨加は私以外誰とも関わらなかった。


その理由を梨加ちゃんに聞いてみたらただ一言だけ返ってきた。



梨加「理佐ちゃんが好きだからだよ?」


それがどんな意味をしていたのかは小さかった私にはわからなかった。



でも、彼女を独り占めに出来た事が嬉しかった。


そんな彼女に私は彼女の前で誓ったんだ。



理佐「私が梨加ちゃんの目になる…ずっと梨加ちゃんの側にいるからね…」


すると梨加はまた『ありがとう』とだけ言った。



中学生になると梨加ちゃんの様子が少し変わった

小学校に比べて少し明るくなったんだ。


梨加「理佐ちゃん!今日の放課後どっか行かない?」

理佐「え?いいけど…」


梨加「なに?イヤなの?」


理佐「ち、違うよ!ただ…私なんかでいいのかなって…」

梨加「そんな事心配してるの?理佐ちゃんと私は特別な関係なんだよ?」

理佐「特別な関係…?」


梨加「そう!笑」


特別な関係か…

言われて嬉しくないわけがない。



理佐「…そういえば駅前に美味しいパン屋さんが出来たみたいだよ?」

梨加「え⁉︎行こ〜!!」

理佐「うん笑」




その日の夜、初めて梨加ちゃんから呼び出された。


そして、突然おかしな事を言い始めたんだ。



梨加「ねぇ…私に目ちょうだい…?」


理佐「それは…どういう意味…?」


梨加「私のこと好きなんでしょ?なら理佐ちゃんの目、頂戴よ。私、目が見えなくて困ってるの…」


理佐「けど…それだと私が見えなくなるよ…」


梨加はどこからか目の移植について聞いたのだろう。

理佐に突拍子もない事を要求して来たんだ。


梨加「それなら…他の人から貰えばいい話でしょ?」


理佐「だけど…」


はっきりしない私に彼女は強く殴った。

初めて殴られた事に私は動揺した。


バシッ!!



理佐「ッ…」

梨加「やる、やらないの?どっち?」


理佐「梨加ちゃんの為なら何でもやります…。」


梨加「フフッ…いい子笑」


そう言って私の頭を撫でた。


理佐「……」


これでよかったのかな…。

でも、初めて彼女は私を頼ってくれた。

彼女の為なら目でも何でもあげる。



それくらい私は…


理佐「梨加ちゃんが大切なんだ…」


それから、梨加と理佐の立場が逆転した。


私は目が見えない生活へと変わった。

見えないってこんなにも怖くて、孤独なんだと知った。

彼女の気持ち、、なにも分かってなかった。



歩くにも白杖がないと歩けない。




カタッ…カタッ…ドンっ!!



(あっ、ごめん!)


理佐「ううん。大丈夫だよ。」


人がいても見えない為、よくぶつかるようになった

理佐のもとに駆け寄る梨加


梨加「理佐ちゃん大丈夫?」

理佐「うん。軽く尻もちをついただけだから。それより帰ろ?」

梨加「う、うん…」


彼女の差し伸べる手も見えない。



そうだ…もうすぐで彼女の誕生日だ。

何か彼女が喜ぶものを用意しないとね。




その日の放課後、梨加ちゃんに連れられて何故か体育館倉庫に向かった。


そこには愛佳先輩もいた。


すると梨加は私がいる前で愛佳先輩に告白した。

私はショックでただ立っているしかなかった。




理佐「どういう事⁉︎なんで愛佳先輩に告白なんか!!」


梨加「それがどうかしたの?」

理佐「いや…だから私達は特別な関係なんだよね…?」


梨加「はぁ…呆れた。それでも私の事が好きなの?」

理佐「ッ…もちろん!」

梨加「なら、証明して」

理佐「え…?」


梨加「私が愛佳先輩にしたみたいに愛佳先輩にキスして来てよ?笑」


え…あの時、キスしてたの…?


理佐「そんなの私は知らない!!」


梨加「そりゃそうでしょ?見えないんだから笑。それともなに?出来ないの?そんなの簡単な事も」

理佐「ッ…」


梨加「なら、もうお別れだね。」


え…梨加ちゃんとお別れ…?

そんなのイヤだ!!


理佐「ま、待って!!…やる…やるからお願い…私からいなくならないで…」


梨加「フフッ…いい子」



私は彼女の言う通りやった。


けど、彼女は初めから愛佳先輩にキスなんかしてなかった。


私は彼女に騙されたんだ。



彼女は私を利用していたに過ぎない。


彼女の心に私に対する好きは初めから無かった。


目の移植だってそう、、私の気持ちを利用したんだ…。



それから彼女の要求はエスカレートとしていき、耐えられなかった私は彼女に手を下してしまった。


彼女の生まれた日に彼女は命を落とした。



理佐「私はなんで…あんなにも梨加ちゃんの事が好きだったのかな…。梨加ちゃん…私の目…返してよ…。」



あぁ…もう梨加ちゃんの声を聞くことが出来ないんだね…。

本当にこれでよかったのかな…?


理佐は動かない梨加の手を触れるとその場で涙を流した。


その涙は悲し涙なのか、それとも嬉し涙だったのかはわからない…。




理佐「ねぇ、、梨加ちゃん…知ってた?私達ね?誕生日の日、一緒だったんだよ?」





梨加ちゃんという、、最高のプレゼントを…




ありがとうね…?




理佐「一生…大切にするね…?笑」








どんな梨加ちゃんでも私は大好きだよ…。






  おわり