バブソンMBAのベンチャー日記 -19ページ目

スターバックスの戦略シフト

明けましておめでとうございます。2011年になりました。
今年は、個人的にとても大切な一年になると思っていますので、一日一日噛締めながら生きていきたいと思います。

さて、今日はぼくが大好きなコーヒーの話題。

スターバックスが、この度ロゴを一新し、馴染みのあるロゴから、STARBUCKS COFFEEの文字を消すことを決めました。創業40周年を記念して、1992年から18年から続けてきたロゴ(左下)は、2011年春から右下のロゴに変わるとの事です。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

どうやらスタバ愛好家の方々からは、非難の声が続出しているようなんですが、おそらく現経営陣からすると、そんなことには構っていられないというのが本音だと思います。

というのも、このロゴの刷新は、スターバックスがコーヒー専業から脱皮し、他のビジネスへの多角化を始めるという決意の現れだからです。CEOのハワード・シュルツも、「今回のロゴの刷新は、過去のスターバックスの伝統を引き継ぎつつ、より将来のビジネスにふさわしいもの」とし、コーヒー以外のビジネスを始めることをほのめかしています。

現経営陣は、新しいスターバックスのロゴを”高品質””顧客志向”の象徴として、他の食品・外食にも使っていきたいという狙いがあると思われます。Pepsicoのように、ペプシコーラだけでなく、スナックや外食もやっていきますということなんでしょうが、ブランド戦略としては、virginグループのような形で、統一ブランドで多業種・業態への展開の方が近いかもしれません。

で、なんでコーヒー専業を辞めたかというと、直近の業績をみるとその理由が良く分かります。

まず、売上ですが、2007年までは順調に成長していましたが、2008年で頭打ちになり、2009年は純減となってしまいました。直近年の2010年の数値は、$10.7Bなので、やや回復しましたが、コーヒービジネスとしては、成長期は終わり、今は成熟期から衰退期の間にいるわけです。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

店舗数も、ほぼ限界のところまでもってきちゃったので、店舗数を増やすことで、売上・利益を追求することはもうできません
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

そして、既存店一店舗あたりの売上は、減少傾向にあるのです。(これだけ見ると、衰退してるようにすら見えます)
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

という訳で、店舗ビジネスだけでは、成長を維持できないので、コーヒー豆の卸売りや、RTD飲料(缶やチルド)の販売、インスタントコーヒーの発売など、コーヒー系での商品ラインナップとチャネルの拡大を続けてきたわけですが、それでも成長スピードが不足しちゃったわけです。

となると、残るは、コーヒー以外で新しいビジネスを創り、成長を目指すしかないのです。スターバックスはスペシャリティ・コーヒーとして業界No1なわけですが、もはやコーヒーだけではだめだと、経営陣は腹を括ったんでしょう。だから、強固なスターバックス・ブランドを活かした多角化戦略をとるのが良筋であり、今回のロゴ刷新に繋がったわけです。

個人的には、ロゴは慣れの問題なので、なんとでもなると思っていますが、次にどのような成長の源泉を見つけるのか楽しみにしています。


年末小旅行

2010年末を締めくくる小旅行として、マサチューセッツ州西部のバークシャー地方とニューヨークに車でいってきました。

ボストンから、バークシャー地方まで約200km。車で2時間くらいです。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

stockbridgeの街には、まだ雪が多く残っていました。美術館などを巡って、Lenoxに一泊。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

次の日は、ニューヨークに向かって、200km南下。5th aveのapple storeを見物し、
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

「せたがや」でラーメンを食べ、
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

リンカーンセンターで、バレエ・ナッツクラッカーを鑑賞。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

ユニクロをちょっくら見て、
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

ワールドトレードセンター跡を見学。工事は、全く進んでませんでした。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

次の日は、ニュージャージーにある日本食スーパー、ミツワへ。まさに、日本のスーパーで、品揃えの多さに驚きました。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

そして、ランチは、山頭火でラーメン。美味すぎです!
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

NJからみる、ニューヨークの摩天楼。
アメリカから世界をみる バブソンMBAのブログ

なかなか、楽しめました。

アメリカにおける人員削減(レイオフ)について③ ~日本との対比~

さて、では日本の解雇規制がどうなっているかというと、みなさんご承知の通り、正社員の解雇は非常に難しいのです。

労働契約法第16条に
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする
とあり、要は、”企業側の都合で自由に従業員を解雇することはできまへん”とされています。

さらに、レイオフ(日本語では、整理解雇となります)の際は、以下の4要件を満たさなければ、不当解雇とみなされ、従業員に訴えられると敗訴します。
整理解雇は以下の要件にすべて適合しないと無効(不当解雇)とされる。

1. 人員整理の必要性:余剰人員の整理解雇を行うには、削減をしなければ経営を維持できないという程度の必要性が認められなければならない。人員整理は基本的に、労働者に特別責められるべき理由がないのに、使用者の都合により一方的になされることから、必要性の判断には慎重を期すべきであるとする。

2. 解雇回避努力義務の履行:期間の定めのない雇用契約においては、人員整理(解雇)は最終選択手段であることを要求される。例えば、役員報酬の削減、新規採用の抑制、希望退職者の募集、配置転換、出向等により、整理解雇を回避するための経営努力がなされ、人員整理(解雇)に着手することがやむを得ないと判断される必要がある。

3. 被解雇者選定の合理性:解雇するための人選基準が合理的で、具体的人選も合理的かつ公平でなければならない。

4. 手続の妥当性:整理解雇については、手続の妥当性が非常に重視されている。例えば、説明・協議、納得を得るための手順を踏まない整理解雇は、他の要件を満たしても無効とされるケースも多い。

※wikipediaより
さらに、解雇回避努力義務を詳述すると、
①経費の削減:交際費、広告費、交通費など
②役員報酬の減額
③新規採用の中止
④時間外労働の中止
⑤正社員の昇給停止、賞与の抑制、削減
⑥配置転換、出向
⑦一時帰休
⑧非正規社員の解雇
⑨希望退職の募集
の9つがあり、これ全部やらないと、解雇回避努力義務を怠ったとされ、正社員の整理解雇は不当とされちゃう訳です。

これだと、リストラ時に、従業員に対してメリハリの効いた報奨制度を実施することは不可能で、かつ、希望退職を実施しなければ、会社側が従業員を指名して解雇することが出来ないわけです。

被雇用者の権利確保および雇用者の解雇権濫用の防止を目的とした法制度ではありますが、これはさすがにやりすぎです。これだと、企業が正社員採用を抑え、非正規社員採用を増やすことで雇用調整しようとするのは当然の帰結である。

アメリカ的な、なんでもありの労働市場にする必要はないけれど、日本も段階的に解雇規制を緩和し、企業側の解雇権を正当な範囲で認めるべきであろう。