<②からの続き>

○武藤()委員 

現状でも、最初に人間で治験はきちんとやって問題はない。ディオバンのように、そんなにリスクがない、数が多く動くで問題。規制が一番低いレベルにまで及んで、それがマイナスの作用を及ぼすならば、本末転倒。再生医療、第1種、第2種、第3種の考え方は非常に妥当。レベルを分けでやるということは、是非、この報告書の中に入れていただきたい。

○近藤委員 

加えて、1つ、入口だけではなくて、途中、それから出口の辺まで倫理審査委員会は責任を持ってほしい。つまり、ディオバンの事件は入口が問題ないだろう。出口の出た後のところでいろいろな問題が起こっている、アンコントロールだった。入口だけではないということを理解していただきたい。

○山本委員 

情報の公開等、届出制、情報の開示、国民一般に対する情報の公開、行政に対する情報の提出、ここの臨床研究に関するという中に、そこまで含まれているか。

○中村補佐 

現状では、倫理指針に基づいて、要件を具備した倫理審査委員会の審査を受けなければいけないは書いてある。今、どういった倫理審査委員会の審査を受けているのか、公開を求めてはおりますけれども、それ以外に、倫理審査委員会の具体的なそれ以上の情報は、特に求めていません。

指針等に基づいて、倫理審査委員会登録というお願いをしています。その情報は一元的に国立保健医療科学院等で公開、それが全てか、心許ない状況。

○遠藤座長 

(3)臨床研究の実施基準について

○山口委員 

 データの保存期間、ディオバンの問題を考えたときに、5年といった短い保存期間だと、後から検証できない。その保存についても、触れていただいたほうがいいのではないか。

○山本委員

直罰を、「薬事法の法体系の観点からも」1つ入れていただくとよろしいのではないか。これだけですと、学問の自由だけのためにという感じがする、もう一つ「薬事法の体系から観て」ということが入るとよろしい。

 医薬品の問題に限らず言われていますので、研究一般に関する文部科学省等の取組との調整、両者が齟齬するとか二重になるがないように、調整していただきたい当然、具体的に指針等を示す場合には、研究機関の側の事情等もよく聞いていただきたい。

データの保存期間についても、研究機関側の事情をよく聞いていただいて、進めていただきたい。

 広告が結果として使われた場合にどうなるか、結局、広告に結果を使われる場合においても、法規制を一定程度入れるになりますと、広告をする側に対する規制、その責任の問題、広告をする側の責任と規制の問題。

○武藤()委員 

今回の事件について、大学側の状況、真相は少なくとも私達は知らない。週刊誌からぐらいしか知らない。正式な報告も出されていない、ペナルティーというか、どういうアクションを取ったかとかも全く知らない。

 事件が起こってから、随分時間が経ってしまっている。やはり迅速に対応して、真相、事実を明らかにすることが大切、それが大学及びその組織の中の長の責任。全く誰も文句を言わないけれども、これは非常に問題

 少なくとも製薬会社のほうは、既にアクションを取られていて、責任者が起訴もされているわけですけれども、それに比べるとあまりにも遅くてスロー。それについて、大変に不満に私は思っています。

 ペナルティーについて総合科学技術・イノベーション会議があるけれども、そこから研究不正行為への実効性ある対応に向けて()。今年の919日。ここに非常に網羅的に総論的にまとめられて、研究倫理教育を実施することが望ましいとか、研究倫理教育が全ての基盤であるとか、迅速で、的確な対応を取ることができる仕組みをあらかじめ準備しておくというようなことが書いてあります。

 一方、私どももこうやって討議、それぞれ別々に発表する、いかにもまずい話であって、やはり両方が良い所を取り入れて、より良い報告書を出すべき。今の報告書には、この科学技術のスタンス、アイデアは全然盛り込めていない。それは是非お願いしたい。

○中村補佐

事案の背景、その後いろいろな検討会の結論等も、十分考慮して報告書をまとめる必要があると考えています。

○遠藤座長 

製薬企業等の透明性確保について

○楠岡委員 

「法的規制も視野に」ですが、具体的にどういうことを。製薬会社等の透明性ガイドラインを、自主規制ではなくて法律的なものにするのか。

○須賀補佐 

具体的な内容までをイメージして書いているわけではありません。取組みを進めることは必要、その上で製薬企業の取組状況を見据えて、最終的に法的規制もあり得る、

○武藤()委員 

利益相反があると、痛くない腹を探られる、製薬会社からの研究費が激減。これが続いたら日本の治験が成り立たなくなる。そういう状況にあるのに、製薬企業に対し、より一層の努力を求めるのは、製薬会社の人が読んだら怒りますよ。深刻な問題です。気が付かないと思うけれど、ちょっと文言が強すぎやしないかなと、そんな気がしないでもない。

○遠藤座長

ここは透明性の確保の推進、透明化の推進を、求める。でも、これはしょうがないのではないですか。透明性ですから。

○須賀補佐 

利益相反関係についての正しい理解が必要なのではないか、

○遠藤座長

利益相反を否定的にとらえないように、加えるようなことがあれば、承りたい。

○望月委員 

生物統計、生命倫理等の専門家、医学生等の早期の倫理的教育が大切。ただ、これが出来上がるまでは相当時間がかかる、当面の人材確保の方策を、項目として入れていただきたい。たとえば、人材バンク、今、得られる人材をいかにうまく確保、当面それで活躍していただくという項目を入れていただきたい。

○望月委員 

難しいですね、組織が募集して適切に配分。具体的には共用化のようなアイデアが使えるか気がします。

○大門委員 

我が国の医学部・歯学部に、生物統計学教室を設置して生物統計の専門教員を配置、主要な臨床研究機関に関してもそういった部門及び専門家を配置。このことを明示しないと、いつまでたってもおそらく現状は打破できないのではないか。是非、そのような文言を入れていだたけると、我々生物統計家のコミュニティとしてもありがたい、臨床研究に従事される現場の先生方も待っておられる提言かと思われるが、いかがでしょうか。

○遠藤座長 

御要望として承りまして、実際の文章でふくらますことはできると思います。いかがでしょうか。

○武藤()委員 

コア・カリキュラムの中に生物統計学を学べる、と入れておけば、その一言で解決しますね。漢方がそれですからね、漢方がコア・カリキュラムに入ったために今、全国で漢方の講義はどこでもやられる。それと同じ方法を使えば、それが一番確実。

○望月委員 

現状では入っている。医学も歯学も薬学も、生物統計という言葉は入っている。それをどう展開するかが、各大学に任せられている。

○武藤()委員 

研究倫理という言葉が一体何を指しているかわからなくなってきました。原因はウィキペディア研究倫理というと、今は研究不正の防止。どうしてコピペをしてはいけないか。研究倫理、あるいは倫理という言葉の意味が、人によって受け取り方がいろいろある。

研究不正の防止、被験者の保護。生命倫理は、今回の案件とは関係ない。医学生には倫理というよりも、臨床研究に関する教育でもよい。いずれにせよ、倫理という言葉を回避しても具体的に書けることは具体的に書かれたほうがいい。

○遠藤座長 

私もそんな感じがします。実際にどういう人を養成するのかがよく分からないと困ります。要するに解釈がさまざまな、より具体的なことを書いたほうが分かりやすい、そのような形の記述にしていきたい。

○神ノ田課長 次回は1126日水曜日、14時から予定

<抜粋終了>