2014212日 薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会議事録

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000051302.html

 

○事務局 

リアップX5、リアップ5はミノキシジルを5%含有する製剤

特別調査で「心不全」1例、一般調査で「アナフィラキシー反応」「突発難聴」「肝機能検査異常」が各1例、報告が少、使用者の背景情報等の詳細が不明、直ちに対応をとる必要はないと判断。

5倍量のミノキシジルを含有する本剤も第1類医薬品が適当とされた。この判断について適切であるかどうか御審議のほどよろしくお願いします。

○五十嵐部会長 御意見あるいは御質問はいかがでしょうか。それでは、第1類の医薬品ということで御承認。

○事務局 

濫用等のおそれがある医薬品について

薬事法の改正法案が成立、新しい販売制度が本年6月から施行に伴い、法令に基づく販売ルールが設定。新しい販売ルールの対象となる医薬品成分とその数量について御審議をいただきたい。

 医薬品の濫用防止の目的、1..の二つの通知を発出。

.昭和62年当時、鎮咳去痰薬の濫用が問題、コデイン、ジヒドロコデインメチルエフェドリンを含む液剤について、原則一人1本まで販売、薬局や販売店に対して指導する通知。

.平成22年、コデイン類を含む錠剤の鎮咳去痰薬濫用の実態が明らか、原則一人1包装単位まで販売をしない、指導通知。

.平成23年には、エフェドリン類を含む一般用医薬品を大量購入、それを原料に覚醒剤の密造事件が発生エフェドリンプソイドエフェドリンを含む医薬品について、大量又は頻回購入時に、購入理由を確認、不審な場合は、警察への情報提供を行うよう指導する通知。

改正後の薬事法施行規則で、薬局や販売業者が遵守事項。薬剤師又は登録販売者が確認事項。

イ、若年者、高校生以下である場合には、氏名と年齢を確認。

ロ、同じ医薬品をほかの販売店で購入していないか確認。

ハ、適正な使用数量よりも多くの医薬品を購入場合、その理由を確認。 

二、適正使用と認められる数量に限り販売。

 今回の新しい制度の施行、対象成分を別途指定、その候補として、依存性、また近年濫用が報告、ブロムワレリル尿素を追加、計7種類の成分、を医薬品濫用等のおそれのある医薬品として指定したい。 ここに掲げた成分以外にも指定すべき成分がないか、来年度以降、使用実態等を調査し、引き続き検討を行っていく予定。

 ブロムワレリル尿素は、解熱鎮痛薬や鎮うん薬酔い止め薬催眠鎮静薬に配合不眠症、不安緊張状態の鎮静、大脳の興奮を抑制し、鎮静・催眠作用と抗痙攣作用を示す。ま重大な副作用は、連用により薬物依存を生じることがある、

○和田参考人 

全国の精神科の病院を対象に、何らかの薬物が原因で精神科の病院に入院、通院している患者の調査を2年に1回繰り返し。大体傾向は同じ、2008年、2010年、2012年の3回を見ても、いわゆる鎮咳剤が原因で精神科の病院に入院、通院という方が、全体の2.7%から3%くらい存在鎮咳去痰薬に該当するものがほとんどです。

8.5%から1112%は、ベンゾジアゼピン系という薬物

それ以外に調査年によって患者の数が多いワーストファイブの薬物名ブロムワレル尿素があります。

薬物への依存症患者が出ている事実、何らかの措置を講じるのは妥当でなかろうかと考えております。

○事務局 

PMDAメディナビでホームページにも掲載

10件は、意識障害等で、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作には注意、追記。 

クロピドグレル硫酸塩含有製剤副作用の項に間質性肺炎好酸球肺炎、薬剤性過敏症症候群、後天性血友病後天性血友病を追記。

クリゾチニブは、警告の項の肝不全に関する記載に劇症肝炎が現われることがある旨を追記。徐脈に関する記載も追記。

ドロスピレノン・エチニルエストラジオールベータデクスについて、警告の欄を設け、血栓症、致命的な経過をたどることがある、血栓症症状が現われた場合は、救急医療機関を受診するよう患者に説明する旨、追記。

○事務局 

システアミン塩酸塩を配合した洗い流すヘアセット料

国内では220品目以上のシステアミン塩酸塩を配合パーマ液が販売。システアミン塩酸塩の最大濃度は8.5%。関係企業より、システアミンの生殖発生毒性の相談、

PMDAの評価では、1998年のBeckman等の論文において、試験で使用されたシステアミン群全ての用量で、胎児の鼻腔、鼻の奇形が認められ、最低用量を3.75mg/kg/dayと評価。この毒性評価を受け、厚生労働省で暴露評価、暴露マージンの推計。

 パーマ液使用方法、頭皮への最大暴露時間を18最大暴露面積を全頭皮面積の約20

 経皮的吸収量を推計の結果、0.016mg/kg0.0084mg/kg暴露マージンは234447、一般的な不確実係数の100を上回っている、通常の使用方法においては、利用者の安全性は確保されていると判断。

業界団体のシステアミン配合、使用上の注意を追加、被施術者(お客様)及び施術者(美容師)の両者に対して、不必要な暴露を避けるよう注意喚起。

月経困難症治療剤『ヤーズ配合錠』の血栓症注意喚起

ヤーズ配合錠は合成黄体ホルモンであるドロスピレノンと合成卵胞ホルモンであるエチニルエストラジオールの配合剤、月経困難症で承認、約187,000婦人年の患者に使用。昨年6月に本剤との因果関係が否定できない血栓症による国内死亡例1例目、昨年の9月に2例目の国内死亡例、本年1月3症例目死亡例が報告、3例中2例は死亡に至る数日から数週間前に、血栓症が疑われる症状を訴えて医療機関を受診、3例中2例は年齢、喫煙、肥満等の血栓症のリスク因子がなかった、迅速に更なる注意喚起を行う必要があると判断、

 なお、避妊又は月経困難症の経口女性ホルモン剤についても、血栓症のリスクがある、類薬においても添付文書の改訂を予定。<②へ続く>