ニコラのお母さんから、お父さんがバカンスの行き先に選んだ地中海には「魚があまりいない」と言われてしまい、お父さんがこう漏らします。

 

Ⅲ:On va avoir l’air de deux guignols sous l’eau, s’il n’y a pas de poissons !

  魚がいないなら、ボクらは水の中で変な人みたいになるじゃないか!

 

ポイント:

guignolはもともと「指人形(劇)」の意味。しかし糸で操られた指人形の滑稽な動きから、「変な人・滑稽な人」という意味でよく使われます。また、文字通り「操り人形」の意味もありますので、次に詳しく見ていきましょう。

 

例:Marc est quelqu’un qui n’est pas sérieux, c’est un guignol

  Marcは真面目な人物ではない、変なヤツ

 

例:Le comportement du ministre ne peut pas être pris au sérieux, c’est un guignol

    あの大臣の態度は信頼できない、アイツは操り人形

 

ちなみに:

faire le guignolなら「指人形(変な人)をする→皆を笑わせる(皆に笑われる)」の意味。

 

例:J'aime bien amuser la galerie en faisant le guignol

    場を盛り上げてギャラリーを楽しませるのが好きだ

 

例:Je ne suis pas là pour faire le guignol

  皆を笑わせるためにいるんじゃない(冗談ではなく本気だ)

 

仏仏辞典でguignolを調べると、Personne qui fait rire par ses gestes, ses grimaces(動きや面白い表情で人を笑わせる)と書かれています。したがって、上記の例の「変なヤツ」というのは、「おっちょこちょい」や「お調子者」と言ったニュアンスであることを付け加えておきます。日本語も難しいものですね。