アダルトチャイルド(発達性トラウマを抱えた人)は、常に緊張しています。

 

脳が過覚醒になっていて頭が真っ白になりやすい。

 

そして、世界に対して警戒心が強いです。

 

そういう人がカウンセリングを受ける場合、

 

カウンセリングルームという初めてのアウェーな場所で、

 

初めて会うカウンセラーと二人きりになると余計に緊張する。

 

そんな状態で、自分の悩み、問題行動、過去のつらかったこと、家族との問題など、

 

自分の弱点、恥部を曝け出すわけです。

 

普通に暮らしていて、日常生活で見ず知らずの人に

 

そういうことを話す場面に出合うはずはありません。

 

とても特殊な状況なのです。

 

大げさな例えで言うと、

 

クライアントはカウンセリングルームという「敵の城」に丸腰で乗り込んで、

 

初対面のカウンセラーが「肩書という鎧を着た城主」として

 

カウンセリングの主導権を握っている中で、無防備に裸になっていくような心境です。

 

(うん、大げさだ 笑)

 

きっと、無自覚におどおどした態度になっていることでしょう。

 

あるいは、警戒心から反抗的になっているかもしれません。

 

心理的に、圧倒的にカウンセラーが優位でクライアントは不利な立場です。

 

(無意識にそう感じてしまうということ)。

 

 

こんな状況のとき、ちゃんとしたカウンセラーなら、

 

言葉や表情や態度、カウンセリングの進め方などを通して、

 

「裸のクライアントに毛布をかける」ような、安心できるアプローチをしてくれると思います。

 

でも、カウンセラー自身に自分でも気づいていないコンプレックスがあると、

 

クライアントを見下したい心理が働くかもしれません

 

自分が強い立場にいることに酔って、からかってみたくなったり、

 

無駄に厳しい態度をとってみたりするかもしれません。

 

クライアントの話すことを軽視し、自分の知識や判断を押し付けるかもしれません。

 

時には、「正論のアドバイス」という剣で弱い部分を突き刺してくるかもしれません。

 

こういう「心理的優位・不利な力関係」は、双方とも無意識下で起きていることです。

 

いくら「クライアントを尊重せよ」という教育を受けても、

 

カウンセラー自身にコンプレックスやトラウマがある場合、本人は自覚なく

 

クライアントを見下す、クライアントに甘える態度をとるかもしれません。

 

または、自分のトラウマに触れそうな話題になると、

 

解離が起きて「心ここにあらず」の状態になり

 

カウンセリングに集中できなくなることもあるらしいです。

 

まあ、誰でもコンプレックスや心の傷の一つや二つ、あるのが普通なので

 

完璧なカウンセラーさんもお医者さんもいないのでしょうけれど。

 

医師もカウンセラーも単に「サービス提供者」です。

 

すがれば治癒を保証してくれるわけでもなく、選ぶのは自己責任です。

 

効果のない、時には害になるサービス提供者を選んで人生がおかしくなる前に

 

クライアント側も、カウンセラーを選ぶ目を持たないと、と思うのです。

 

 

 

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