昔の同僚で、ネットワークビジネスですごいお金持ちになった人がいます。
母親がヒステリックだと言っていたから、彼女もアダルト・チャイルドなのだと思います。
海外までスピリチュアル・リーダーに会いに行ったかと思ったら、
会社を辞めてヒーラーになり、そしてなぜかサプリのネットワークビジネスを始めました。
一度、彼女のお宅にお邪魔した時、壁にそのビジネスの創業者のポスターが貼ってあり、
その創業者がどれだけ素晴らしいか聞かされたり、一緒に写った写真を見せられたり。
そして「このサプリさえ飲んでいれば健康で100歳まで生きられる」
みたいなセールストークで、勧誘されました。
そのとき、「あ、この人はこの教祖に褒められたくて頑張ってるんだな」と思いました。
教祖に親を投影して、褒められたいという動機がここまで彼女を頑張らせたのかなと。
それからしばらくして、彼女のご家族が病気で亡くなったと聞きました。
働き盛りの年齢でした。家族ぐるみでそのサプリを信じ、
現代医学を拒否し病院に行かずにそのサプリだけで治そうとしたらしい。
「もうこのサプリの仕事はやめるんだろうな」と思っていたら
「私はこれからもこのサプリを信じます」というメールが届きました。
この強烈に突き付けられた現実を曲げてまで、教祖に、つまり
「新しいお母さん」についていくほうを選んだのですね。
アダルト・チャイルドは「お母さん」をいつも探している。
理想の「お母さん」を求めてスピリチュアルなどを渡り歩き、
ついに「新しいお母さん」として、その教祖を選んだのかもしれないな、と思いました。
教祖を信じて家族を失った事実より、その教祖(お母さん)に褒められることのほうが大事。
それほど、愛に飢えているのかもしれません。
ネットワークビジネスに限らず、こういう「教祖」に「お母さん、お父さん」を投影し
盲信するアダルト・チャイルドはたくさんいるのだと思います。
実際の親から受けた毒を抜き、自己肯定感を上げられるなら、
そういうことも一つのステップだと思います。大いに利用すればいいと思います。
でも、「自分は親を投影しているのだ」と自覚していてください。
そして、いつかは自立しないといけない。
「本当の自分」の声を聞き、その感覚を信じ、親(教祖)からほめられなくとも、
自分で判断・決断していけるようにならないといけないのではないかと思います。
正直、誰にもお墨付きを与えられない自分の意見、自分の感覚を信じるって、
とても孤独で怖いことです。
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