遺品、その3

去年12月の最初に突然亡くなった友達がその日まで暮らしていた家に今日初めて行ってみた。
彼は20歳の頃から貸しスタジオを経営していて、夫の話しではここ数年はこつこつとスタジオ内の改築や機材の買い替え、買い足しをしていたらしい。
静かな住宅地の中にあり、スタジオ内での飲食はおろか、タバコもOK!しかも24時間、空いていればいつでも使えた。
そのかわりだいぶ「汚い」印象があったのに、実際何年振りかでスタジオ内部を見てみると、木の良い香りと共に信じられないくらい綺麗になっていて驚いた。
天井も高くなり、床も吸音材の入った壁も全て綺麗になっていて、ほとんど完成しているように見えた。
それなのに彼の実家の都合でこの建物は取り壊して更地にすることになったらしい。
あぁ、もったいない…

と言うよりこのスタジオ自体がなくなってしまうなんて…。
彼が30年近く生活していたこの場所が消えてなくなるのは淋し過ぎる。
数え切れない程のバンドマンがここで音を出して、喜んだり悲しんだり挫折を味わったり明日に希望を持ったりしてきたこのスタジオが無くなってしまうのか…。
そんなことを思いながらスタジオの中に入った。
中には数台のマーシャル・アンプ、メッサ・ブギ、ミュージックマン、アコースティックのベース・アンプ2段積み…等のアンプ類。
まだ箱に入ったままの新品のJBLスピーカーが数個。
何故かペダル・スティール・ギターがあるぞ。それからクラシカルな形の古そうなアップライト・ピアノ。
それとスネア・ドラムが5~6台、床に置いてあった・・・・

・・・・・・・ はぁ?
こんなに綺麗な新品のスネアがどうしていくつもあるの??
・・・・・つづく・・・