新ママの誕生
行きつけの健全店での出来事。
俯せでマッサを受けている時、
担当嬢が意外な事を話し始めた。
「私、今お店探しているの。」
「ついに独立かw」
「はい、三軒ほど物件を見て来ました。」
「ふうん。で、場所は?」
「日暮里と新大久保と新小岩。」
「その辺でハコ型は今難しいかもよ。」
居抜き物件だと聞いたので、そう答えた。
エステ全盛期には確かに店も多くて繁盛していた地域だ。
現在では、健全店も抜き有り店も回春店も激減した。
むしろマンションエステやデリに新店は移っている。
更に詳しい場所を聞くと、
2軒は明らかに居抜きでは不利な物件だった。
オーナーが早く店を手放したがっている様子が目に浮かんだが、
それを担当嬢に説明しても納得していない様子。
「店のママさんは事情があって国へ帰る。だから店を譲りたいらしい。」
「確かなのか?」
「嘘ついてるように見えないし、お客さんも何人かいた。流行ってるって言ってた。」
「そうか。」
私は、それ以上は何も言わなかった。
本人が納得して店を決めるのならそれも良かろう。
だが、私は今まで人気店のナンバーワンが独立して失敗した例を
数え切れないほど見てきたから分かるのだが、同じ匂いを感じた。
要するに施術に疲れたのだろう。
人を使う立場で楽して稼ぎたいという気持ちは分かるが、
世の中、そんなに甘くは無いのだ。
まあ、ぬるま湯から一度外へ出て、
厳しい現実を知るのも良い人生勉強かもしれないな。
店のエースともなれば自信も出て来る。
お客さんの多くは私を目当てに通ってくる。
ならば私が店を持ってもみんな来てくれるに違いない。
そういう勘違いから店をオープンする嬢は少なくない。
まあ、成功するに越したことはないがw
(笑)
