初めての九州旅行(24)『ありがとう合宿』牛舎見学の続きです。

 

2018年、スイスから一時帰国中の、九州旅行旅程

 

7月15日、羽田発→15日長崎着→

16日、長崎→五島列島福江島着→

16日~21日 福江島滞在

21日、福江島→長崎着

22日~24日 長崎→佐賀県「風の牧場」滞在(今ここ)

24日~25日 ハウステンボス 25日 長崎空港発

 

7月22日の午後から始まった、佐賀県、風の牧場での2泊3日の『ありがとう合宿』。体験学習いろいろ、盛りだくさんの3日間でした。

2日目午前中は朝食にキャラパンやバターを作り、スイカ割をして、牛舎見学に行き、子供たちはハリーさんちひろさんに連れられて野菜の収穫体験へ。

ソニックとロットは管理棟に戻って洗濯物を干していました。

 

ソニック 「やれやれ、やっと干せた~。乾くかな・・・・」

ロット 「乾くよ、きっと」

 

おや、スマホにメッセージが

「火がおこせましたよ~」

スミレちゃんのお母さんからです。

急いで坂道を降りて、バーベキューに急ぎます。

 

バーベキューの火おこしは、静子さんの担当だそうです。

うわあ、立派な炭。

 

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ナスやピーマンは子供たちが収穫してきてくれたものだそうです。

玉ねぎは風の牧場で栽培されたものです。

 

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カンカンに焼けた網の上に、鉄板を載せて牛の脂身をジュージューするちひろさん

お肉が大好きな長女ガル、嬉しそうに待っています。

 

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お肉登場。このお肉は、風の牧場の乳牛(ミルクが出なくなった牝牛)のお肉です。

 

静子さん 「乳牛のお肉ですからどうしてもちょっと固めなんです。でも、健康に育った牛のお肉だから、美味しいんですよ。うちに来てくださるお客さんたちには人気なんです。」

 

ジュジュ~~! お肉の焼ける香ばしい匂い。

 

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さあ、お野菜も乗せなくちゃ。みんな~、集まって~~。食べましょ~~~。

 

すみません。この後は自分が食べるのに忙しかったので、食事中の写真がありません。

 

 

ロット 「美味しいですよ!第一、ヨーロッパの牛肉と比べたらずっと柔らかい。」

↑ ホントです。だいたい、ヨーロッパのお肉って固いの厚めにスライスするので、それだけでも噛み切りにくいんですよね。


ガルも大喜びでぱくついていました。ホント、美味しいね~~~^^。

 

おかーさんは、お肉も美味しいけれど、このお野菜も甘くて美味しいと思うわ。

お肉とお野菜が、お互いに美味しさを引き立てあってると思う。


全員がお腹いっぱいになるまで食べて、みんなで後片付けをして。

 

風の牧場の恒例の、静子さんの紙芝居が始まります。
 

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↑ 紙芝居版のほかに↓絵本版もあります。実話を元にしたお話だそうです。

 

 

 

みんなが美味しいお肉を食べることができるのは、「お肉になるために殺された牛」や「可愛がっていた牛を手放して泣いた女の子」や「辛いと思いながらも、牛を殺す仕事をしている人」がいるから。

 

ついさっき、ご馳走になったばかりの美味しいバーベキューのお肉も、朝、牧場で見学してブラシをかけたりしたような、「お母さん牛」が殺されてお肉になったもの。紙芝居で見た「坂本さん」のような人が、辛いな、大変だなと思いながら牛を殺してお肉にしてくれたもの。

 

静子さんはずっと、子供たちへの「食育」に関心があったのだそうです。この「いのちをいただく」というお話に出会ってからは、子供たちへの紙芝居の読み聞かせを続けていらっしゃるのだそうです。

 

「食べること」は他の生き物の「いのちをいただく」こと。

と子供たちにも伝わったと思います。

 

牛肉に限らず豚肉も、鶏肉も、魚も、野菜や果物も、お米も・・・・・食べるのは、「いのちをいただく」ことですよね。

 

牛乳や乳製品だって、直接「目に見える形」では生き物を殺していないように見えても、

「牛乳=牛の母乳」を生産するためには、牛の妊娠と出産が不可欠で

「生まれた仔牛をお肉にする」ことと切り離せないのです。

また、「ミルクが出なくなった牛をお肉にする」こととも切り離せないのです。

 

午前中の、見学や授業の時に、乳牛は毎日およそ30kgのエサを食べる、と伺いました。

 

それは、ミルクが出ない牛でも、飼い続けるには毎日、大量のエサが必要だということです。

もしも日本中、いえ、世界中の酪農家が、ミルクが出なくなった牛を寿命が尽きるまで飼い続けたらどうなるでしょう?

一体、ミルクの価格は現在の何倍になるでしょうか?

単に、現在のエサの値段で計算するだけでも数倍になると思いますが、そもそも牛のエサの需要が増えてしまうのです。当然、牛のエサの値段そのものが一気に跳ね上がってしまいます。それは肉牛や他の家畜のエサの値段にも影響するでしょう。

その結果、肉も卵も、高くなるでしょう。

それどころか、人間の食べる穀物さえ高騰するでしょう。食べ物の奪い合いのため、戦争が起きてしまうかもしれません。


「残酷」「可哀想だ」と否定するのではなく、「美味しい、ありがとう」と受け取ること。

いただいた命に感謝すること。

それが大切だと感じました。

 

だって、私たちは、他の生き物の「いのちをいただく」ことでしか、自分の命をつなぐことができないのですから。

 

初めての九州旅行(26)『ありがとう合宿』川遊びに続く