強い感情は財産だなと思う。

たとえそれが自己嫌悪であっても。

 

反応を呼び覚ますということ自体が

けっこう大変なことなんだと

しみじみ思ってしまうのは

やはり年をとったからだろう。

 

嫌いとか、いやとか、

夜中に布団をかぶって

「あああああああああああああ~っ!!!」

と叫びたくなることは

大きなエネルギーだから

穴をほってうめてしまうのはもったいない。

 

吹き出た石油の臭さに辟易して

埋め戻してしまうようなものかしらん。

などと思ってみる。

 

こういう感情油田を有効利用できる人が

「立志伝中の人物」になったりするんだろうね。

 

石油は掘り出しただけでは意味がない。

有効利用できる技術、

精製プラントもパイプラインも必要だ。

 

逆にそっちを開発できれば

胸が塞がる気持ちは

引力圏突破のエネルギーにもなり得る。

 

ぐちゃぐちゃ言ってないで

その方法を探るべき。たぶん。

2年ぶりぐらいで歯医者に行き始めた。

今度こそ、放っておいたあれやこれやを

ちゃんと治療したい。

 

でもやっぱり痛いのは怖い。

麻酔も進化しているし

治療法も変化しているのに

むしろ小さい頃よりも

怖さがましている気がする。

 

一度ひどい医者に当たってしまったおかげで

歯医者への不信感が

芽生えてしまっているからだろうか。

 

気を失っている間に

まとめて全部終わればいいのに。

 

映画「オデッセイ」をもう一度みたいなと思いながら

映画館には行けずじまい。

で、ふと思い立ってブルーレイを買った。

 

こういう群像劇は大好きなんだけれど

久しぶりに見ていると

「あれ、この場面こんなにあっさりしてたっけ?」

というところがいくつもある。

 

どうも頭のなかで

原作と映画がすっかりミックスされていたらしい。

元の文章を、映画の映像に自動変換。

それはそれで、とてもお得な気がする。

 

メイキングを見ていたら

撮影前のパイロットフィルム版と思われる

CG動画が映っていて

なるほどなあ、いまどきはプレゼンも

こんな風にやるんだなあと感心。

 

役者さんも場面をつかむのが

楽になるだろうと思う反面

最初からイメージが固定されてしまう恐れも

あるだろう。

 

楽はラクちんだけれど

楽しいとイコールではない、よね。

 

 

 

暴露インタビュー人形劇ドキュメントとでもいうべきか

NHKの「ねほりんぱほりん」のシーズン2が始まるらしい。

 

スタート前の特別番組で

過去の人気プログラム+αを放映していた。

 

薬物中毒だった女性が

当時のことを話していて、

楽にダイエットできると言われて気軽に始めたことや、

たとえばトイレに入ったら

鏡や洗面台があまりに美しくて

しばらく見とれていたといったようなこと、

「いまが人生で一番幸せ!」というい気分になる

といったようなことも。

 

もちろんその後には

地獄の日々が待っていて

やめようと思ってもやめられず、

逮捕され、施設に送られ、必死の努力の末に更生したいまでも、

ときおり脳内では誘惑の声が響き

おそらく死ぬまで続くだろうと。

 

なるほどなあ。

 

いや、一番感心したのは

薬が引き起こす快感現象のところ。

 

何らかの形で脳を刺激してやれば

この上ない幸福感が得られるわけだ。

 

幸福感を味わう回路というのは

たぶんいくつかあって

日常の努力は

それを行動や体験の積み重ねで

生み出そうとするものなんだろうな。

 

達成感とか充実感とか

息を呑むような感動とか。

 

猿にマスターベーションを教えると

餌も食べずに死ぬまでやっているという話を

どこかで読んだことがある。

 

本当か嘘かは知らないけれど、

薬物も、酒も、ギャンブルも

依存症を引き起こすもろもろの対象は

そういうことに近いのだろうな。

 

気持ちがいいセックスの手順が

人によって違うように

幸福感を生み出す手順にも

やはり個性があるんだろう。

 

だったら

人任せ、環境任せ、外部の刺激任せにせずに

自分が幸福を感じるポイントを

ちゃんと知っている人の方が幸福感を得やすいだろうな。

 

精神論や抽象論ではなく

もっとドライに冷静に、そして細かく具体的に

どんな時に幸福感、快感を感じるのか

観察してみたい。

自分を。

 

 

夏の間、涼しい鳴き声で楽しませてくれた鈴虫も

1匹減り、2匹減り

とうとうかごの中は、わずかな死体だけになった。

 

来季のために

産み付けられている(だろう)卵のケアをしなければ。

で、餌やら水やらを片付けようとしたのだけれど

物陰でチョロチョロと動く姿が。

 

あれ、1匹残っているではないか。

しかもオスだ。

 

てっきり旦那さんたちは

みんな先に亡くなって

奥さんたちに食べられたものと思っていた。

 

最後のオス。

なんだか寂しい。

 

まあでも、しみじみと眺めている内に

火星に一人取り残された

マーク・ワトニーに見えてきた。

 

「問題をひとつ解決する。

 解決したら次の問題を解決する。

 次の問題を解決したら、

 また次の問題を解決する。

 そして、十分に問題を解決できたら

 家に帰れる」

 

And if you solve enough problems.

なんだよねえ。

 

しかし最後の鈴虫にとって、目下の問題は

たぶんメスがいないことだと思うので

解決のめどはたっていない。