友人のせいこさんがやっているラジオが素敵だ。
ラジオといってもpodcastなのでいつでもどこでも何度でも聴ける。
家事をしながら、移動をしながら、眠る前や起きだす前の布団の中でも。
私は人の話を聴くのが好きなんだけど
いわゆる世間話とかがあまり得意ではなくて
（だから公園や児童館でママ友とかを上手に作れなくて）
「そんな話より、もっとあなた自身が奥の奥で感じていることについて聴きたい」
とか思ってしまう。
だから映画deダイアログとか
読書会とか
普段の会話では出てこないような
魂の震えを垣間見ることができる場に出かけていったり
そんな場をつくろうとしている。
友人せいこさんと、私は知らない福田桂（ふくだけい）さんという男性の2人による
魂のさえずりようなこのラジオは
「ことほぎラジオ」という。
二人の小鳥が、
魂の底から、チュンチュンと命を寿いでいる。
うっそうとした森の中に突然現れる
「え？」と驚くような開けた明るい場所で。
その時間をいつでもどこでも何をしてても共有できるなんて
podcastすごいな。
第1話では、福田桂さんという男性の「聴く力」に参った。
なんなのどうやったらこんな風に自然に真摯に聴けるのだ。
よき聴き手の前にあって、せいこさんが大好きなかるたについて語る。
桂さんも、ただ聴きっぱなしでなく、彼の経験のフレームの中で受け取ったことを丁寧に構成してフィードバックしつつせいこさんの話を味わっている。
第2話では、桂さんとせいこさんの語る「能の魅力」に引き込まれた。
熱く語っているんだけど、不思議と脱力して聴いていられる、
たとえるなら
まるでベッドの上で、寝ぼけまなこで恋人が語る
「今すげーへんな夢みてた」っていう夢の話を
時系列も辻褄も頓着せずにただただ
こちらも夢うつつで聴いてるような
だけど深いところで同じ景色の中にいて一緒に感動しているような。
親しく脱力した空間。
能の魅力というより
命の魅力、を語っているふたり。
「真の宝は、あるんだ」
「真の宝に出会ったら、俺にもわかる」
「真の宝を創ればいいじゃないか」
そうして桂さんは
ラジオのパートナー・せいこさんという宝に出会って
ことほぎラジオという宝を創っている。
なんと勇気づけられることか。
私も真の宝を創ろう。
鵜飼いが夢中で禁漁区で魚を取りまくったみたいに。
そして殺されてなお、そのことを悔いてないばかりか
どのように夢中であったかを舞って見せるように。
止まらない魂の営みを開放しよう。
桂さんせいこさん、ありがとう。
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