うう……頭が痛い。
喉も痛いしこれは……
風邪だろう、風邪に違いない。
馬鹿は風邪を引かないを
地で行く生活だったのだが……
そうか、
いつも過労で倒れる直前は
もの凄い性的なパワーが湧いていた。
今回もそれか。
SMについて熱く語って
燃え尽きたとかなのか。
我ながら相変わらずアホだな。
何書いたっけ、
って読み返したら
いつも以上に酷い文章で。
申し訳無い。
何か気持ち悪い。
そう告げると
「じゃ寝てなさい」
そう言われて寝ているんですが
「ヒェエエエェエエェエ」
赤子氏が珍しく号泣している。
「ママしゃん、赤子ちゃん連れて来ました!!」
御苦労、長女。
ミルクだろう。
その辺に哺乳瓶が……
そうは思うが
調乳するのが私しかいない。
父親は私を呼んで来いと言うし
もーーーーーー
小学2年生でも
ミルク作ってやってくれるし
小学4年生なんか
完全ベビーシッターなんだが。
『小さなナニー~愛煙家の近所のオバサンと小学生達~』
映画化決定。
カミングスーーン。
まぁよく言われるのが
60代前後の男性に
それを求めてはいけないそうだ。
小学生以下………?
まぁそこは
環境が環境だったんだろう。
「男は何も出来ないからしなくていい」
とATM代わりにしてた女性、
それに疑問も持たずに
甘んじた男性みたいな。
その反動が今来てるんだろうな。
やっぱさ、
次の世代に過敏なくらいの
反動が来るんだよ、
自分の世代での不条理って。
不本意ながら
専業主婦をしている
私からすれば
世帯収入を稼いでいるだけで
かなりの貢献してると思うがな。
家事の分担なんぞは
どっちかが倒れたりしない限り、
収入と反比例で良いと思うんだよ。
後は気付いた方が
やればいい範囲って言うか。
思いやり、そうそうそれそれ。
家事はね。
育児はその範疇の限りじゃないと思う。
だってさぁ……
家の事って書いて家事はまぁ
家にいる方が
中心にやるにしても
子供って……
その、共同責任の産物じゃん?
連れ子にしたってさ、
いきなり沸いた訳じゃないだろうし。
だからアレだよな、
万一の時の為に
子供が腹にいる間に
イロイロ決めとけって話なんだな。
男性も女性も
お父さんお母さんになったら
今まで通りにはいかないから。
なんて今更ね。
キューティにも敢えて
子供4人連れて
雨の中の徒歩での買い物とか
朝昼夜の飯の用意から
洗濯、子供の相手を
やらせてみたところ
料理がレトルト三昧のところと
トイレマットとフェイスタオルを
平気で一緒に洗濯するくらいで
案外大丈夫そうだ、
そう思って私も復帰した。
こちらとしても
かなり息抜きになった。
キューティは働きモンだぁ。
オラ、寝てるだ。寝てるだよ。
やっぱりね、
息抜きは短時間が良いね。
抜かれ過ぎたら足腰立たない。
軽く廃人宣言。
許され過ぎるのも考えモノよね。
でもアレよ?
出来ると思われると
イロイロ押し付ける人が少なくないから
私は誰かいる場合は
怠惰を決め込むわよ。
「こんなダラダラな親なんて」
そう思われる様に尽力するわよ。
とか言いつつ
今、私の周りには
子供達が行ったり来たり
大騒ぎしている。
何でもおじいちゃんが
家のどこかに隠れていて
見つけると追っ掛けて来る、とか。
なのでみんな寄り添い
一列になってソロソロと
私の寝ている客間を出て
数十秒後には
喚声を上げてドタドタ戻って来る。
そしてまたソロソロと
3人一列になって
おじいちゃんを探しに行く。
それだけでも
子供達は楽しい訳だ。
小さな子供と一緒に遊ぶのに
何が一番大変かって
過度の反復を要求される事だ。
「聞いてママしゃん!!おじいちゃんね、大きな袋被って隠れててねっ」
「バジャバジャッテヤッチャワァーコワカッタノヨォー」
「あっぎゃっぎゃっぎゃ」
そうかそうか、
良いおじいちゃんで良かったな。
「フッフッフッフッ」セカセカ
赤子氏も必死で
つまずかれて足蹴にされても
健気について行っている。
「ママァーリスタンダワァー」
キャーキャー言いつつも
次女がリスの
小さな縫いぐるみを持ってきた。
………グリック。
貰った私が
小学校低学年の当時の頃に
好きで読んでいた
『グリックの冒険』
と言う児童書から取ったんだ。
「リスタンダワァーカアィイワァー」
「次女、そのリスちゃんはグリックと言う」
「グリップー?」
「惜しい、グリック。後はガンバがいるから、ネズミのガンバを探してやってくれ」
「ネジミノガンブァー」
そう呼びながら
次女は旅立って行った。
まさかのグリックとの再会。
自分が過ごしていた
東京の実家の荷物が
そのまま来ているだけあって
きっと25年近くの
私の人生の軌跡が此処に……
なんて大袈裟だけど
グリックを抱いて
去って行く次女の
その後ろ姿を
何故か見届けてしまった。
……何とも言えない感じだった。
グリックは相変わらず
モサモサの尻尾をしていて
大きい縫いぐるみじゃないけど
あんなに小さかったかな、
グリックは。
気になってグリックが
いたと言う辺りの
荷物を次女と長女とで
探してみたけれど
ガンバは見つからなかった。
そうだよな、
ずっとどっか放置していて
祖母が処分しなかったから
偶然再会出来ただけだもんな。
ガンバはきっと
もう戻って来ないんだろう、
何となくそんな気がする。
グリックが奇跡なんだ。
なんせ持ち主の私が
20年以上忘れていたんだもんな。