ジャンルを問わず、

古い時代の音源は一定期間を過ぎますと「リマスター盤・音源」が発売されます。

そして古い時代の音源ほどリマスター盤・音源の発売数は増えます。

 

今回のリマスター盤・音源は名曲、

ブルーノ・ワルター指揮 & コロンビア交響楽団 の

ベートーヴェン交響曲第6番 田園 

 

1958年 ハリウッド アメリカンリージョンホール 1月13日、15日録音


田園 と言ったら今でもブルーノ・ワルターと言われたりしておりますが、

なんと65年前の演奏、ステレオ録音です。

 

当時ブルーノ・ワルター氏は80歳くらいですので、

録音場所は自宅から近い録音会場に決められました。

会場は響きは良いのですが、交響曲を録音するには狭い場所とかです。

ですので当時は発売するにあたって、

交響曲らしくお化粧・演出を施して発売された音源でもあります。

 

さて、リマスター盤・音源に付き物なのが、毎回音が異なることです。

今回ご紹介の盤・音源も音がすべて異なります、、

基本的には演奏は同じなのですがー、、

リマスター、演出が毎回異なりますので、違う演奏にも感じます。

段々聞いておりますと、どれが本当の音、そして演奏なのか??

とわからんくなります。

 

特に古い時代の音源ですと、

もう当時の方々は既に鬼籍に入られておられておりますから。


リマスター音源は、

基本的にはその発売の時代の機材に合わせてリマスターされておりますが、

中にはラジカセやカーオーディオ用に再調整されている作品もあったりします。

 

 

左 輸入盤 

2015年 ブルーノ・ワルター ベートーヴェン交響曲集(24ビットリマスター)

演出・お化粧は継承の、良くも悪くもバランスが整った演奏に感じます。

滑らかなのですが、薄味に聞こえます。

安価なBOXですのでクラシック初心者にはオススメではありますが、

なんか物足りない気がします。

 

右 国内盤 

1995年 ブルーノ・ワルター 田園(SBM20ビットリマスター)

演出・お化粧路線は継承の、新しい時代の機材の再生に合わせたクリア、

高解像度方向に調整されたように感じます。

 

 

マニアに人気のグランドスラム・平林直哉リマスターシリーズ

2014年 2トラ38センチオープンリールテープからのリマスターCD

*当然オリジナルマスターではないと思います

2トラ38センチオープンリールからのCDですのでとてもアナログ的ですが、

それでいて鮮明なブルーノ・ワルターの田園が楽しめます。

それまでの路線とは異なる、お化粧・演出は控えめですので、

ある意味、良くも悪くも本来の演奏に近いと推測できます。

会場が狭いからか?? こじんまりとした印象です。

 

 

 1999年 アナログマスターテープからの直接DSD方式リマスター SACD

テープのヒスノイズなどが一番目立ちますが、演出・お化粧は控えめ。

平林直哉シリーズのCDと同じように鮮明でアナログ的、力強い演奏が楽しめます。

 

 2019年 最新盤

アナログマスターテープからの直接DSD方式リマスター ハイブリットSACD

それまでの路線とは異なる、非常に奥行感のある、上品で優しい田園です。

反面、鮮明さは減少でしょうか、アナログライクではありますが。

ダイナミックレンジは広めで、ヒスノイズも控えめ、

現代の機器で再生をコンセプトにされているのでしょう。

お化粧・演出は控えめかと思います。

 

さあ、どれが真実に近いのでしょうか??

一般市民がオリジナル音源を聞く機会はまずありませんのでわかりません!!

かといって当時の方々はもうおられません。

どれもブルーノ・ワルター&コロンビア交響楽団の田園ではあるのですが、、

まあ細かい事は気にしないが一番でしょうか。

 

でも田園と言う曲が、

ブルーノ・ワルター

がしっくりくるのは素人の私でもわかるような気がします。

 

 

ご覧いただきありがとうございます。