レイラの家族環境が複雑で、その件についてトーマスに話しておく必要があると思いました。
ここはどこまで事実を、そして本音で話したらいいものなのか。
トーマスももう14歳。
ここはハッキリと、私達親が思う心の内を話すことにしました。
レイラには全く罪がない事はわかっているんだけど、実際にレイラの母親はドラッグディーラーの犯罪歴があり、2033年まで執行猶予が付いていること。
この間に、スピード違反で捕まっただけでも、またプリズンに逆戻りするような状態である事。
未だにRestitution(日本語だと損害賠償?)を払っている事。
それらをトーマスに話し、レイラと学校で遊んだり、電話したり、テキストしたりするのはいいけど、あまり彼女の家にはお邪魔しないほうがいい、なんならいつでも彼女を家に招待してもいいし、私たちはレイラを大歓迎する、と言う事を話しました。
いつもなら私たちが言う事をよく理解し、同意するトーマスなのですが、今回は少し違いました。
ママとダッドが心配する気持ちはわかるけど、それでも僕は今まで通りレイラの家に遊びに行きたい、と。
じゃあ、レイラのお母さんは仕事何やってるの?
結構大きな家に住んでいるけど、どんな仕事してるの?
と聞いたら、レイラに聞いてみる、と言うトーマス。
そしてその場でレイラにテキストし始めました。
レイラ曰く、母親はナース系の仕事をしていて、再婚相手はHVACをしているとのこと。
ここで始めて、レイラの母親が再婚して、再婚相手との間に赤ちゃんがいることを知りました。
ト 「レイラ怒っちゃった」
私 「私たちが疑っているから?」
ト 「ううん、僕とママにじゃなくて、自分の母親に対して。母親と父親が過去に犯した罪のせいで、自分の生活にもコンフリクトが生じているからって」
確かに。
一番かわいそうなのはレイラ、そして子供達。
レイラが言わなければ、彼女の両親の過去なんてこれっぽっちも知らなかった私達。
でも彼女は、トーマスには本当の事をうちあけた。
多分それは、トーマスを大切な友達と思い、そして自分と同じようにアジア人とアメリカ人の親を持つと言う親近感からも来ているのかも知れません。
私 「レイラといると、安心する?同じアジア人とアメリカ人のミックスって言うのも親近感感じる?」
ト 「感じる。僕たちは兄弟みたいな感覚で一緒にいて心地いい存在なんだ」
会社のジャネスが言っていました。
自分は日本人とアメリカ人のミックスだけど、いつも自分のアイデンティティーについてしっくりこなかった、と。
アメリカ人と一緒にいてもなんかしっくりこないし、かといって自分が日本人の中に属せるかと言ったらそうではない。
もちろん、日々の生活ではみんなと一緒に打ち解けて楽しく過ごすけど、いつも自分のルーツ、アイデンティティーに対してしっくりこなかった、と。
ひょっとしたら、トーマスも同じように思っているのだろうか?
だとしたら、私はどうしたらいいのだろう?
出来る事ならレイラの母親と直接会ってみたい。
多分一目見たら、彼女がどんな人か少しわかるかも、と思いました。
で、この後、実際にレイラの母親、ステファニーと接する機会がありました。
長くなりましたので、この続きはまたいつか。
この話は2か月前くらいに下書きしたものです。
これを書いてから、私の考え方は変わったのですが、これは一応その時の記録としてそのままアップすることにしました。