お伽話 二十 | Soulmate

Soulmate

汝、愛されたければこそ、愛せよ。


$ソウルメイト


この遊園地も今日で閉鎖なのね・・

来るのは、何年ぶりかしら。

ベンチの場所も変わっていない。


あなたから手紙を送ってくるなんて思ってもみなかった。

不器用なのに・・


私たち、若かったわ。

ちいさな町工場。


オイルまみれになりながら、

懸命に働いた。

インスタントラーメンが、唯一のご馳走だったこともあったわね。


顔のペンキのはげたメリーゴーランド。

この子、目が赤いわ。

夕日が映っているのね。


こうして、髪をなびかせながら

笑顔をみせながら、幸せだった。


でもね、私はひとりじゃなくなったの。

向こう岸にいるのよ。


あの町の灯が、私たちの想い出の星。

願いは別々だけど、

想い出星はずっと輝いているわ。


返事は書きません。

あなたは、あなたらしく生きてね。




<あとがき>

ひさしぶりのお伽話です。

しばらく文を書いていないので、

肩ならしということでお許しを。

短いですが、昭和歌謡の世界。

ペドロ&カプリシャスのオマージュです。

こういった切ない話、好き。


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