
この遊園地も今日で閉鎖なのね・・
来るのは、何年ぶりかしら。
ベンチの場所も変わっていない。
あなたから手紙を送ってくるなんて思ってもみなかった。
不器用なのに・・
私たち、若かったわ。
ちいさな町工場。
オイルまみれになりながら、
懸命に働いた。
インスタントラーメンが、唯一のご馳走だったこともあったわね。
顔のペンキのはげたメリーゴーランド。
この子、目が赤いわ。
夕日が映っているのね。
こうして、髪をなびかせながら
笑顔をみせながら、幸せだった。
でもね、私はひとりじゃなくなったの。
向こう岸にいるのよ。
あの町の灯が、私たちの想い出の星。
願いは別々だけど、
想い出星はずっと輝いているわ。
返事は書きません。
あなたは、あなたらしく生きてね。
<あとがき>
ひさしぶりのお伽話です。
しばらく文を書いていないので、
肩ならしということでお許しを。
短いですが、昭和歌謡の世界。
ペドロ&カプリシャスのオマージュです。
こういった切ない話、好き。
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