中学生の時だと思う
数学の教師がね
この世に完璧な円は存在しないって言ったんだ
初めて知った時驚いた
続けて教師は言ったんだ
正三角形とか正方形、直角とかそういうものも、現実には存在しないんだと
いや
ぶったまげたよ
頭の後ろに
ガーーーーーン!!
なんて文字が出そうなほどショッキングだった
そんな出来事を
最近、母さんと話した事で思い出したんだ
母さんは
書道家として長い間活動してきてさ
たくさん生徒さんもいる
書道をはじめた日から55年が経ったって
笑ってた
半世紀だよ、すげーなって言葉が出ないくらい
尊敬する
でも、そんな母さんが
円
が書けないって言ったんだ
正確にいうと
円を描く勇気がないって言っていた
円
まる
見た目はただの円
難解な文字や
畳何畳にもなる半紙に
刻むように、流れるように
天衣無縫、
【書き】
作品を創り続ける母さんが
書けないっていった
母さんが言う
円を書く時
何を考えながら書くのか
無心
って言葉があるけど違うみたい
存在しない完璧な円
でもね到達出来ない不完全な円を
見つめ続けると優しい気持ちに立ち返れるんだって
不思議だけど
なんだかわかる気がした
現実って
直角が存在しない事からはじまって
椅子や机…
常にさ
歪んでいてさ
完全って有り得ない
そこに住む人間も
当然、不完全でさ
不完全な生き物が
歩き回れば
不完全な出来事が生まれるのも当然の事だよね
挫折したり失敗したり
するのも
当たり前だよね
うん、
勝手に考えてみたんだけど…
。