ウサギの耳がついたようなような形に細工された林檎
別名 ウサギ林檎
小学校の遠足の時
僕の弁当の中には、このウサギ林檎がよく入っていたんだ
遠足って言えばさ
小学校低学年中では最大級のイベントでさ
意気込みや期待は
相当なもんだった
おやつだけでも
果たしてバナナはおやつか!?
なんて話があったくらいだったよ
(今ではないのかな?笑)
そんな
遠足での弁当は
毎日
【食べる勉強】
を、させられているかの様に感じた
給食とは違ってね
本当に楽しかった
タコウィンナーとか入ってると
なんだそれ!?
すげぇぞ、タコの形してんぞ!!
なんて
大騒ぎだったよ
僕の弁当に必ず入っていたウサギ林檎も
同時はかなり人気の高かった食べ物でね
特に一年生の時なんかは結構珍しがられてさ
クレクレっ
って、まわりからせがまれたんだ
僕も
鼻高々な気分になって
嬉しかったよ
ところがね…
小学生も一年生と二年生とじゃ
随時状況が変わってくるだ
弁当にウサギ林檎が入っていると
なんだそれぇー
女みてぇだ
なんて馬鹿ににされはじめるんよ
少年たちの間に
たくましさへの願望と、その裏返しとしての
可愛らしさへの妙な嫌悪感が芽生えてくる時期なのかな
僕らは口を揃えて
男は黙って、ミートボールだぜ!!
なんて言っていたよ
今思うと本当アホみたいだね
けど、こうなると
僕としてもウサギ林檎を弁当の中に持っていくわけには
いかなくたったんだ
それまでは
喜んで食べていたのに
手のひらを返した様に
林檎をウサギに切んなよなぁ~
てな事を母さんに主張し始めたのをおぼえてる
けど僕の母さん
そういうとこに鈍感な人だったから
その場では
はいはい
と頷いてはいたものの
いざ、遠足へ行って弁当箱を開けみると
やっぱりウサギ林檎が隅の方にちょこんと座っていたんだ
うぬぬぬ、あのバカ親め…!!
と怒りに震えながら
僕はクラスメート達から離れた場所で、
隠れてウサギ林檎をシャリシャリ食べていたよ
それにしても
たかが、林檎をウサギの形に切ったくらいで恨まれちゃうんだから
つくづく母親って気の毒な存在だよね
ごめんね、母さん
いまさらだけどさ…
ウサギ林檎が懐かしい
もし
僕が神様だったら…
僕は神様だったら
どうしようかな
何もかも自分の意のままになるんだ
すべての運命を握っているんだ
何をどんな風にしようと構わない
…
さて、どうしようか
考えてみたけど
さっぱり分からんよ
結果、
困っておそらく
神様にすがりたくなるだろうね
だから
僕が神様だったら
もう一人
別の神様を用意して
自分はちゃっかり
普通の男になっていくんだ
笑
飛行機の中で唐突に
折り紙を折りはじめた事があるんよ
隣の席に座った
品の良さそうな白人婦人が話しかけきたのは
乗り込みが終了してから30分以上が経過した頃だった
時間がかかり過ぎていると思いませんか?
うーん…
そんな、なんとなくの返事で答えた矢先に
機内アナウンスが流れた
点検したら整備が必要な箇所が見つかった
整備作業に恐らく二時間位かかる
そんな内容だった
…まじかよ…
そう思ったのは
僕だけではなかっただろう
アナウンスが終わると同時に機内に物凄いどよめきが湧き上がった
飛んでいない飛行機
の中で過ごす閉塞感は
乗り合わせた人々の本性的な感情を引き出した
うめく者
大声で不満を言う者
スチュワーデスに絡む者…
ただ、そんな中で
先ほど話しかけて来た白人婦人はたいへんに冷静だったんだ
彼女は、
やおら自分の鞄に手を伸ばすと
その中から
【とあるもの】
を取り出し
僕に差し出した
和紙の折り紙
かわいいからお土産に買ってしまったけど
私は折ることが出来ないの、
あなたは何か折れる?
白人婦人は僕にそう言った
ええ…まぁ…
そうは答えたけど
僕が折れるのは鶴くらいのものだった
それでも
婦人は僕がつくる折鶴を見て
過剰に感じられるほどの歓声をあげてくれたんだ
なんてキレイなの!
こんなにかわいいモノ作れるだなんて
あなた天才ね!
鶴を折って天才と呼ばれたのは
僕くらいじゃないかと思うけど
その過剰なまでの賞賛の言葉は
今振り返っても
婦人の計算だったんじゃないかって思う
婦人の声に気づいた乗客達が僕達の席の
小さなテーブルに置かれた折鶴に注目した
子供が寄ってくると
婦人は気前よくどんどんプレゼントしてしまうので
僕は一心に折続けるしかなくってしまったんだ
えっまだ折るの…
えっまだ折るの…
えぇーい
こうなったら全部折ったるわい!!
なんてな具合に
けれど
小さな鶴を手中にした人たちは
もう
うめき声をあげたり大声を出したりはしなかったんだ
折鶴は
おしなべて平和を祈願して折られがちと思うけど
名も知らない婦人のおかげで
ぼくは実際に自分が折った鶴が
ある種の小さな平和をもたらした現場を目撃してしまったんだ
祈りを込めて折った分けでは
全然ないのだけれど…
折り紙を折りはじめた事があるんよ
隣の席に座った
品の良さそうな白人婦人が話しかけきたのは
乗り込みが終了してから30分以上が経過した頃だった
時間がかかり過ぎていると思いませんか?
うーん…
そんな、なんとなくの返事で答えた矢先に
機内アナウンスが流れた
点検したら整備が必要な箇所が見つかった
整備作業に恐らく二時間位かかる
そんな内容だった
…まじかよ…
そう思ったのは
僕だけではなかっただろう
アナウンスが終わると同時に機内に物凄いどよめきが湧き上がった
飛んでいない飛行機
の中で過ごす閉塞感は
乗り合わせた人々の本性的な感情を引き出した
うめく者
大声で不満を言う者
スチュワーデスに絡む者…
ただ、そんな中で
先ほど話しかけて来た白人婦人はたいへんに冷静だったんだ
彼女は、
やおら自分の鞄に手を伸ばすと
その中から
【とあるもの】
を取り出し
僕に差し出した
和紙の折り紙
かわいいからお土産に買ってしまったけど
私は折ることが出来ないの、
あなたは何か折れる?
白人婦人は僕にそう言った
ええ…まぁ…
そうは答えたけど
僕が折れるのは鶴くらいのものだった
それでも
婦人は僕がつくる折鶴を見て
過剰に感じられるほどの歓声をあげてくれたんだ
なんてキレイなの!
こんなにかわいいモノ作れるだなんて
あなた天才ね!
鶴を折って天才と呼ばれたのは
僕くらいじゃないかと思うけど
その過剰なまでの賞賛の言葉は
今振り返っても
婦人の計算だったんじゃないかって思う
婦人の声に気づいた乗客達が僕達の席の
小さなテーブルに置かれた折鶴に注目した
子供が寄ってくると
婦人は気前よくどんどんプレゼントしてしまうので
僕は一心に折続けるしかなくってしまったんだ
えっまだ折るの…
えっまだ折るの…
えぇーい
こうなったら全部折ったるわい!!
なんてな具合に
けれど
小さな鶴を手中にした人たちは
もう
うめき声をあげたり大声を出したりはしなかったんだ
折鶴は
おしなべて平和を祈願して折られがちと思うけど
名も知らない婦人のおかげで
ぼくは実際に自分が折った鶴が
ある種の小さな平和をもたらした現場を目撃してしまったんだ
祈りを込めて折った分けでは
全然ないのだけれど…