僕はいじめられていた
イジメの理由を父のせいだと胸に刻んでいた
友だちと思っていた者たちが
僕の名前を呼ばなくなり、いつの間にか
お前
と呼ぶようになっていた
お前の親父ビッコひいて気持ちわりぃ
障害者の子供
親父、亀みたいにのろまだな
亀、亀
病気が染つるから
一緒の空気吸うなよ
お前んち
いつも浮浪者みたいな奴ら集めて何してんだよ
お前の家、外人ばっか
お前、
お前、
お前…
…
消しゴムのカスをぶつけられ
また
お前…
お前…
お前…
階段から突き飛ばされ落ち
また
お前…
お前…
お前…
笑い声が怖くて
自分だけが涙も忘れ鋭い目つきになっていくのがわかった
俺がぁやってんっじゃねぇー!!!
気がついたら
図工の時間、彫刻刀でからかうクラスメイトの足を刺していた
担任は僕を問題児といい、僕がイジメられていた事を言わなかった
知ってたはずだよ
僕がいじめられていた事
まわりは集団で僕が急にキレテ暴れ出したと言った
こうやって人は嘘をつくのかと感じた
母親は頭を下げ続け
父は
どうして俺の子なのに人の痛みがわからないのだと
僕を殴りつけた
父のせいでイジメられているとは
言ってはいけない気がした
父の足のせいだと
訳の分からぬ父の活動のせいだと
大声で言ってやりたかった
父に殴られた頬が痛く
我慢してきた涙がその上を通過した時
刺された子はもっと痛いぞ
と父が言った
本当に父などいなければいい
そう心で思う僕がいた
その時の夢を見ていて
目を覚ました
僕は16歳になっていた
続く→
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