ストロングスタイル③①-5 | ひとつ前のかどはさよならサヨナラ
病院という研究所
それが僕の印象だった

一般的な病院とはやっぱり違う

がん、AIDSの治療に精力的に取り組んでいると言われる建物は限りなく灰色に見えた

教官は来なかった

手入れされた芝生の道を歩く

昨日の事を思い出す
教官は
もうあの娘は私の知らない子になってしまったと言った

何を教官は考えての答えだったのか?

AIDSじゃなくて
風邪ならどうだったのか…

見た目は綺麗な病院も要塞の様に感じる
白だらけの建物
吹きぬけや全面ガラスの壁もむしろわざとらしく感じる僕がいた

女の子の名前を言い部屋を教えてもらう
この間、何度この名前を口にしたか

教官は
何を信じていたのか?

信じるってなんだよ

教官は言った
むしろ、あの子らしいのか…と
社会に反発して生きて
性を馬鹿にした身から出たサビだと

らしさ?らしさっってなんだ?
黙って自問自答していた

会わないでいいんですか?という僕の問いに
教官は
そんな斡旋も仕事の範囲内なんですか
と返してきた

廊下を進み
部屋の前に立つ、開けっぱなしのドアの向こうに
無数の絵が見えた

白いカーテンの向こうに彼女がいる…


続く