「ネジさんって、すごく優しくなりましたよね!」
「前はすごく近寄りがたかったけど、今は全然!」
最近よく言われる言葉。
ネジが優しくなった...ね。
確かに、中忍試験のナルトとの一戦で、宗家とのわだかまりもなくなった。
サスケ奪還で、仲間との信頼も生まれた。
雰囲気は柔らかくなったと思う。
でも、ネジは昔からずっと優しかった。
あれは、スリーマンセルを組んですぐのこと。
「ねぇ、待ってよ」
「...」
さっきからずっとこの繰り返し。
同じ班になって2週間。
いまだに溶け込めてないあいつに、何かとつっかかってみるも意味はなかった。
自分の性格はというと、世話焼き。
こういう奴はほうっておけない。
「ねぇったらぁ!」
「...なぜ着いてくる」
「なんでって、あたし達、仲間じゃない」
あたしがあまりにもさらっと言ったからか、ネジはまた黙って歩き出した。
ほらね、ネジは絶対に無理に突き放したりしないの。
修行だって、ちゃんとあたしの弱点を考えてくれる。
昔に浸っていたら、うわさの彼を見つけた。
「ネジ~」
あたしは笑顔で駆け寄る。
「テンテン」
彼はこちらを向いて微笑む。
あのころより、ずっと自然に。
ネジは、あたしが来るまで待っていてくれた。
「ふふっ」
「なんだ?」
「やっぱネジは優しいよ!昔っからね!」
あたしはとびきりの笑顔でそう言った。
あいつは、不思議そうな顔をしていたけど、「ありがとう」と、小さく言った。
ネジは優しいよ。昔も、今も、これからも。