こんにちは。ルッタです
連投です。今回は、理科⑩ 液体の分離について。
その10まできました
今回で一旦終了にします。
全てを解説できたわけではありません。例えば、気体の発生とか。
その辺りは、不定期に書いていく予定です。
さて、今回もまずは前情報から。
食塩水:
食塩(固体、無臭)が水に溶けたもの。水溶液は中性。電気を通す。加熱すると白い固体が残る。
砂糖水:
砂糖(固体、無臭)が水に溶けたもの。水溶液は中性。電気は通さない。加熱すると黒くこげる。
アルコール水溶液:
アルコール(液体)が水に溶けたもの。水溶液は中性。電気は通さない。加熱すると何も残らない。アルコールは燃えると、二酸化炭素と水を生じる。
うすい塩酸:
塩化水素(気体、刺激臭)が水に溶けたもの。水溶液は酸性。電気を通す。加熱すると何も残らない。金属を溶かし水素を発生させる。石灰石を溶かし二酸化炭素を発生させる。
炭酸水:
二酸化炭素(気体)が水に溶けたもの。水溶液は酸性。電気を通す。加熱すると何も残らない。石灰水と反応し白く濁る(炭酸カルシウムを生じる)。
アンモニア水:
アンモニア(気体、刺激臭)が水に溶けたもの。水溶液はアルカリ性。電気を通す。加熱すると何も残らない。
石灰水:
水酸化カルシウム(固体)が水に溶けたもの。水溶液はアルカリ性。電気を通す。加熱すると白い固体が残る。二酸化炭素と反応して白く濁る(炭酸カルシウムを生じる)。
水酸化ナトリウム水溶液:
水酸化ナトリウム(固体)が水に溶けたもの。水溶液はアルカリ性。電気を通す。加熱すると白い固体が残る。アルミニウムを溶かし水素を発生させる。
ざっと書きましたが、こんな感じですかね。
もちろん特徴はこれ以外にもありますし、他の液体も出題されることがあります。
まずはこのぐらいの知識をしっかりと覚えて、あとは都度アップデートしていけばいいと思います。
では、例題です。前情報が全て必要ではありません。
東大寺学園2007年大問3です。
問題
5種類の水溶液A〜Eがあり、次の6種類のいずれかであることが分かっています。
アンモニア水、うすい塩酸、さとう水、石灰水、食塩水、炭酸水
これらについて、次の実験を行いました。下の問いに答えなさい。
実験1 それぞれの水溶液を少量だけスプーンに取り加熱したところ、AとBでは白い固体が残りました。また、CとDでは、何も残りませんでした。Eでは、これらとは違う変化が見られました。
実験2 AとBについて、(方法)という方法を用いると、Aの方が(結果)という結果が見られました。このことから、Aが石灰水と分かりました。
実験3 それぞれの水溶液を2種類ずつ、互いに混ぜてみましたが、目に見える変化はありませんでした。
(1) 実験1で、Eはどのように変化していきましたか。簡単に説明しなさい。
解答
まず実験1の整理です。前情報と実験3から、Aが石灰水、Bが食塩水と分かります。C、Dはアンモニア水、うすい塩酸、炭酸水のどれか。なので、まずEがさとう水であることが分かります。よって加熱した際の様子は、「黒くこげる。」です。
(2) 実験2について、AとBを見分ける方法を2通り考え、その方法と、Aが示す結果とを簡単に書きなさい。ただし、C〜Eの溶液は用いず、また、水溶液の味を調べてはいけません。
解答
A(石灰水)、B(食塩水)の性質の違いを利用します。前情報から、まず液性が違います。また、石灰水は二酸化炭素を吹き込むと白く濁る特徴があり、それは食塩水とは異なります。
よって、
方法1「BTB溶液を加える」 結果1「青くなる」
方法2「息(二酸化炭素)を吹き込む」 結果2「白く濁る」となります。
その他、フェノールフタレインを加えるとか、赤色リトマス紙とかもありです。
硝酸銀水溶液を加えるとか。。。色々ありそうですが。
因みにですが、化学実験の場合、味を調べるのはタブーです。
(3)実験3から、上にあげた6種類の水溶液のうちA〜Eに入っていないと考えられる水溶液はどれですか。名前を書きなさい。
解答
こちらも前情報から。Aが石灰水と分かっていますので、もし炭酸水を加えると白く濁ってしまいます。実験3から見た目に変化があった組み合わせがなかったことから、答えは「炭酸水」となります。
(4) CとDを区別する方法として、正しくないものを次のア〜オから1つ選んで記号で答えなさい。
ア 石灰石を加える。
イ アルミニウムはくを加える。
ウ 赤くさびたクギを入れる。
エ ピカピカの新しい10円玉を入れる。
オ 加熱してにおいを調べる。
解答
これまでの結果から、CとDは、アンモニア水とうすい塩酸のどちらかだと分かります。
アの場合は、うすい塩酸が反応し二酸化炭素を生じます。
イの場合は、うすい塩酸が反応し水素を生じます。
ウの場合は、少しだけ複雑ですが。。。うすい塩酸とは反応し溶けてしまいます。その際、気体は発生しません。
エの場合は、両方とも何も変化が起こりません。
オの場合は、それぞれ異なった臭いが生じます。
以上のことから、見分けられない方法は「エ」となります。
前情報ぐらいの知識があれば、ある程度問題を解くことが出来ると分かって頂けるかなと思います。
最後の酸化鉄(さびたクギ)は前情報には入っていませんが、こういった新たな知識を都度覚えていけばいいと思います。模試だったり、過去問だったり。
ある程度の情報をしっかり覚えた上で、模試等で知らなかった事を追加していけば、知識が足らないということは起きないでしょう。
我が家の場合は、東大寺学園志望でしたが、東大寺学園だけでなく、灘中と大阪星光学院の過去問(各20年分)を解かせました。もちろん、それなりに時間は掛かりますが。
そういった方針もあり、一通りの勉強をできるだけ早めに終わらせることにしていたわけです。
どうしても、最後の数ヶ月は志望校の過去問を解かせたいですからね。
のべ60年分ぐらい解くのに、毎日1つでも2ヶ月掛かりますので
まあ実際は、問題を生物、地学、化学、物理に全て分解して、もっと早くから取り組んできました。
生物や地学は先に一通りの学習を済ませていたので、早めに開始できましたので。
難関校を目指す場合は、個人的には大阪星光学院から開始するのをお勧めします。
前にも書きましたが、難問奇問の類が少なく勉強の進捗がしっかり現れる良問が多いと思います。
満点は80点ですが、しっかりと勉強できたら9割は狙えるかなと。
化学は覚える事柄も多く大変な科目ではありますが。
正確に知識が入り、原理が理解できれば得点源になりやすい科目だと私は思っています。
苦手な人は、その前段階の知識が足りなかったり、正確性が足らなかったりするんじゃないですかね。
大学入試でもそれは変わりません。
私は理科が得意だったといつも書きますが、大学入試(センター試験、W大学、K大学)全てで化学はほぼ満点でした。
得点の取り方を理解してしっかり対策すればこうなります。
中学受験対策の記事としては、次は地学か物理ですね。
正直なところ、中学入試の場合、物理は全ての対策は難しいかと。。。
いくらでも難問が作れるので、年によっては大きく失点する場合も出てきます。
3人の子供たちは、物理は好きらしいんですが、それでも問題によって点数が揺らぐんですよね。正直点数が一番読み難かったです。
大学入試なら、そうはならないんですが。
ということで、確実に点が取れるようになる地学がいいかなと思います。
個人的な意見ではありますが、中学入試の点数のとりやすさは、
地学→生物→化学→物理かなと。
中学受験の生物は、まずは覚えれば大丈夫なので、コアプラスをしっかりすれば十分です。細かい出題は、失点しても大したことが無いので気にしない方がいいです。
あまり気にしすぎると、ドツボにハマります
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