1789年にフランス革命が起きたことは、
有名ですね。
1793年にルイ16世とマリー・アントワネットが処刑。
革命の波が自国にも来ることを恐れたヨーロッパ諸国は、
反フランスで団結(ナポレオンが蹴散らすまで続きます)。
フランスの革命派は、他国へ対抗するために徴兵をしながら、
王権派や関係者を牢獄へどんどんおくります。
革命の騒動は、二コラの住んでいる田舎、オルレアンにも影響しました。
二コラのアトリエの近くにあった、女子修道院は牢獄に変わり、
なんと、二コラもつかまってしまいます。
何をしたのでしょうね・・・
つかまったのは二コラだけではなく、
多くの囚人の配偶者たちが、団結して救い出そうとします。
ことの顛末ははっきりと残っていないようです。
ただ、二コラの作ったヴァイオリンのラベルを見ると、
1995年には”Orleans”だったものが、1996年には、”Paris"となっていることから、
危機を切り抜けたようです。
良かった!
この時期は、音楽家も厳しい状況にあります。
というのも、音楽家を雇っていたのは、革命で亡命してしまった貴族たちだからです。
ヴァイオリン職人は、亡命貴族が残していった楽器を扱ったりもしたようです。
音楽の流行もかわり、ヴィオールよりも、ギターマンドリン、、リールが好まれるようになります。
ニコル・リュポはというと、パリにいたFrancois-Louis Piqueと、どうやら共通の顧客を通して知り合い、
仕事をしていたようです。
運よく、コンセルバトワール(現在のパリ高等音楽院)も作られて、
仕事ができます。