小雪がボタン雪の朝になってしまった

予定していた集会に行くのは…

40分ほどの坂道越えは、少々難儀にな気分

仕方なく諦めた

先方に断りをいれ

 

さてと、、、時間が出来た

 

雪か‥‥

ふと、そうだった

スマホのNHK+というのを確認

亡くなった小澤征爾さんの追悼番組

「2002年のウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」

今日までだ

何とか間に合った!

 

当時も観たような記憶もあるような、ないような

不確かな記憶だなあ

 

22年前の元旦は何していたんだろうか…

 

小学生の頃、合唱団に所属していた

その頃の指導の先生が練習する前に

必ずウィーン少年合唱団のレコードを流していた

今思えばイメージトレーニングだったんだろうなあ

当時のウイーン少年合唱団は子どもたちの花形

さしずめヒーローのような存在だったのだ

 

だから、、

好きな作曲家といったら

ヨハン・シュトラウスだった

 

母は情操教育の一環として、クラシックのレコード全集を置いていた

ルノアールのような少女が描かれたような箱入りのレコードが

宝物のように応接間に鎮座してた

 

母の発案だったのだろう

「美しく青きドナウ」

家中みんなで、映画を観に行った

ウィーン少年合唱団に憧れたものだ

その頃は、アジア人の団員など一人もいなかったこともあり

あの少年たちは遠い遠い雲の上の存在だったのだ

 

シュトラウスのワルツ曲ほど

振る指揮者によって変化するものはないように思う

あのワルツの間をどう描くか…これだけでも全く違う曲になる

 

小澤さんのワルツは華やかだ

全身を使い、足元も踊りだしそう

今回じっくりと聴きながら、シュトラウスのワルツにとって

低音部はどれだけ大事かと、、支えるリズム、刻む響きたち

最後の「ラデッキー行進曲」まで、一気に聞きほれてしまった

 

途中で、楽団員たちが各国の言葉で「新年おめでとう」と掛け声

最後コンマスのヴァイオリニストが日本語で・・・

そして、小澤さんは生まれた国の中国語で

なんとも、温かいコンサートになった

 

会場には着物姿の日本人も多い

毎年の行事にしてる人たちもいる

初めて、その場にいたいものだと心から思った

ウイーンフィルを日本人が初めて振ることで

その入り口も大きく開かれたという

 

そして、2016年ウイーンフィル来日コンサート

ズービン・メータとの共演

病からの復活というシーン

よくよくみると、2002年のメンバーも年齢を重ねてその場にいた

武満徹の難解な曲も、深みのあるヴァイオリンで響いていた

 

 

そうそう、今朝のM新聞のコラム記事

~村上春樹をめぐるメモらんだむ~

「小澤征爾さんの演歌趣味」

 

村上春樹さんと小澤征爾さんとは深い親交があったそうだ

『小澤征爾さんと、音楽について話をする』

という二人の対話の本も刊行されたという

 

~~~村上さんが「クラシック以外の音楽』で何を聴くかと尋ねると

小澤さんはジャズやブルーズを挙げ、

若い頃、夏の音楽祭で米シカゴに滞在した際

「週に三日か四日はブルーズを聴きに行ってました」と語った。

音楽祭にジャズミュージシャンを招いたこともあったという。

さらに小澤さんが「ボストン時代に森進一を(カセットテープで)よく聴いたな。

それから藤圭子」と話したのが面白い。~~~~~

「小節を回す歌は苦手」と公言している村上さんは、マエストロの意外な演歌趣味に

面食らったのかもしれない。~~~(2024・2・25M新聞記事抜粋)

 

 

あっ、、、

 

雪がやんできたな

 

雪が好きだと言っていた小澤さん

 

雪が降るのは世界の浄化と言ってた小澤さん

 

雪の朝に天に召された小澤さん

 

きっと導かれたんだろうな

 

小澤さんは

「俺は無宗教、形が違うだけで全部の神様は同じだし、

音楽をしている時が一番神さまに近くで祈ると思っている」

と何度も言っていたという

 

雪が少しだけ積もった

 

世界は浄化されるだろうか

 

静かな美しい日曜日になった