リガ&タリン旅行② | カラフルトレース

カラフルトレース

明けない夜がないように、終わらぬ冬もないのです。春は、必ず来るのですから。

高速バスでラトビアとエストニアの国境をあっさり越えたので、1日強のリガ滞在を振り返りたい。

 

撮影大失敗!国境のエストニア国旗

 

空港からリガ中心部までバスで移動しつつ、雪の深さが変わらぬことに若干の不安と興奮を覚える。瀬戸内育ち東京暮らしの現状、これほど日常風景に雪が根付いていることはまずないからだ。

 

バス停を下り、ヨーロッパ特有の地下道移動(エレベーターなし)とスーツケース片手に戦いながらホテルを目指す。この時点で朝の9時半くらいである。

出国直前、雪の様子がよく分からぬまま「要らなかったらどうしよ〜笑」とスノーブーツを買ったが、当然買って正解だった。むしろ買わなかったらどうなっていたことやら……ありがとうワークマン。

 

雪だなあ

 

リガ旅行の目的としては主に以下の5つ。

①旧市街を歩き可愛い繊維製品を買う

②アール・ヌーヴォーを浴びる

③医療史博物館に行く

④クリスマスマーケット🎄

⑤中央市場で買い物

というわけで項目別に写真を載せてまいります。

 

①旧市街を歩き可愛い繊維製品を買う

リガと言えばやっぱり旧市街!

まずはリガのシンボル、ブラックヘッドハウスから。

 

この建物、最初は14世紀に建てられたのですが戦時中に破壊され、20世紀末に完全復元されたド根性の産物でして。

内部では商人の館として栄えた中世の姿から復元に至るまでの歴史が説明されるとともに、壮麗な室内建築も堪能できるんです。

 

 

棚(たぶん)

 

調律中でした

 

何の部屋かよく分からなかったが豪華だった部屋

 

リガ大聖堂ではオルガンの生演奏を聞きました。

パイプオルガンの生演奏って、それも教会で、ってことになると、なかなか機会がない。

3曲演奏されたのだが、最初の大バッハはともかく、残り2曲は20世紀後半まで生きた作曲家によるもので、パイプオルガンのための創作が現代まで息づいていることに、古くも新しい感動を覚えた。わたしの知らない音楽ってまだまだたくさんある。

 

まーた工事中の呪いを発動しちゃった

 

 

 

ラトビアらしい繊維製品はひとつだけ入手しました。

それが写真の通り、ラトビアミトンが編めるキット。わたしは帰国してから思い出を反芻しつつゆったり編もうかしらね。ちゃんとイメージ図の通りになってくれ。

 

 

あとはリガの旧市街で有名な建物である「猫の家」のネコチャンでも見てください🐈

 

 

 

②アール・ヌーヴォーを浴びる

わたしがリガに行きたかったのは、他でもない、アール・ヌーヴォーの建築が充実した街並みが楽しめるから。

そのため、新市街でそれらしい建築物の写真を撮り、アール・ヌーヴォー博物館に寄るというルートを組み込んでもらいました。

アール・ヌーヴォーって何ですか、と聞かれると話が長くなるのですが、19世紀末から20世紀初頭に流行った、動植物のモチーフも取り入れた曲線的な装飾デザインの一様式だと思ってもらえれば問題ないかと。さらにリガのアール・ヌーヴォーは、パステルカラーと、モチーフに人の顔が多用されていることが特徴的である。

 

 

 

ネコチャン! 冬毛が長いねえ

 

 

なんといっても、リガの建物、デカいのよ。

ロシアもそうだけど、1棟ごとの敷地面積が横幅も奥行きも広いから、装飾群がとてつもない迫力で視界に飛び込んでくる。

 

こうした建物の一部にアール・ヌーヴォー美術館は位置していた。

アール・ヌーヴォー美術館は、当時の建物を利用して、19世紀末の生活風景の再現や季節に合わせた装飾の展示を行う施設。

ちょうどクリスマスの季節に合わせて、邸宅の再現はクリスマス仕様になっていたし、ツリーの可愛いオーナメントもたくさん展示されていた。

アール・ヌーヴォー仕様の帽子を被って記念撮影できるスポットや、君の考えた最強のアール・ヌーヴォー建築をデザインして学位をもらおう!みたいな謎コーナーもあり、遊び心は充分。

 

この螺旋階段を上がると別の美術館なので要注意

 

 

 

③医療史博物館に行く

これは親友氏のリクエストで行きました。

つい最近リニューアルオープンしたとのことですが、科学史に名を残す有名人が使っていた道具や、中世の医療行為を模したオブジェ、現代の宇宙開発まで話題が及び、なかなか取り扱い範囲が広かったです。

 

 

医療史が好きなら間違いなく満足できる充実っぷりですが、ラトビア語でしか説明がないものも多く(観光客の存在を想定していない?)あと、結構こわいのもあるから、要注意といえば要注意。

 

旧市街から、医療史博物館やアール・ヌーヴォー建築群がある新市街までは20分くらい歩いたような。雪の積もった木々を見ながら歩くのは楽しかったけど寒かった。

 

小屋だ!かわいい

 

④クリスマスマーケット🎄

リガのクリスマスマーケットは、こじんまりとした温かみとローカル感が溢れていた。多分これも観光資源としては想定されていないんだろうな。

なので、ガッツリお土産買いたい!という人は若干「あれ?」って拍子抜けかも。

 

 

人でごった返してる感じが全くないので、個人的にはかなり快適だった。

観光客だからってやたらと声掛けもされないし。

そもそもリガ自体、観光客少なめなのかな(この季節だから?)日本人どころかアジア人すらほぼ見てない

リガ行く前に経験者複数名から話を聞けたの、冷静に考えるとフォロワーたちが強過ぎる。

 

という話はさておき。夜と翌日昼の2回行ったんですよ。

2回とも我々の心を掴んだのが、ラトビアの蒸留酒、ブラックバルサム

 

 

ハーブの味がしっかり強めなんですが、お湯で割ってレモンを入れたらまぁ飲みやすいこと!

オリジナル(薬草っぽい)とブラックカラント(ベリー味)、寒空の下では両方とも「度数の割にスイスイ飲める危険酒」的な趣のある美味しさでした。ジワジワ温もったなあ。

ホットワイン以上にしっかり暖、でした。

 

お昼はペリメニも一緒に!

ラム肉入りのペリメニ、ハーブかけたらとても美味しかった。

 

 

昼間の方が装飾の細部が見えて可愛かったかも。

 

 

 

 

⑤中央市場で買い物

ヨーロッパといえば市場やスーパーマーケットでのお買い物が楽しいですよね!

リガ中央市場は、かつてドイツ軍の飛行船を格納していたという逸話からも分かる通り、ひたすら巨大です。

生鮮食品・加工食品・肉・日用品が別の棟に分かれてる時点で規模感が分かるはず。

 

 

我々はパンを食べ、ブラックバルサムを買いました。パン美味しかった。ソーセージ入のパンって世界共通なんだな。

市場は英語よりロシア語の方が通じる感じだった。売り手に年上の方が多いからかも?

 

 

そのあと、巨大なショッピングモールまで歩いて、中のスーパーでザクロのジュースを買いました。

日本だとマイナー果物の色合いが強いザクロ、ラトビアだとかなりメジャー果物っぽくて、市場のあらゆる青果店に置いてありました。

 

 

 

というわけで1泊2日のリガ滞在を終え、今はタリンにいます。

エストニアとの国境超えてしばらくしたらパスポートの検問があって少しビビりました(全然威圧的ではなかった)。

長距離バスはWiFiもあり椅子も心地よく、4時間半の移動とは感じぬレベルで大変快適でしたが、ひたすら冬の森を駆け抜けていくので面白かったです。

むしろリガのホテルからバス停に行くまで、雪の中スーツケース引っ張り続ける方がしんどかった。

 

ちなみにほぼ爆睡していました。