1つ前の記事の続きです。→辛い思いをしていたこと(その1)
バイオリンのグレード試験やコンクールに向けて色々なことを我慢しながら一生懸命練習していた娘ですが、コロナのせいで全部延期(コンクールは中止)。
暫くして3月末に受ける予定だったロンドンにある音楽学校(土曜日に通うジュニアアカデミー)から、通常のオーディションができないので、ビデオ審査しますと連絡が来ました。
自分のレベルにあった曲を2曲と、面接の代わりに予め尋ねられている質問に回答しているところを撮影して動画を送るという方法でした。質問というのは、なぜこの学校に入りたいか、自分にとって音楽とは、好きな作曲家は、などの質問。
もともとグレード試験で演奏する曲をオーディションにも弾くつもりだったので特別な練習は必要なかったですが、期限までにビデオ撮影するというのは簡単なことではありませんでした。
撮影できるってことは何度も撮り直しも可能だし、最初はすごく楽かも!って思っていました。
でも撮影になると娘もやたら緊張するらしく、うまく行かなかったり気に入らない演奏だと辞めてしまう。。撮り直しが何度もできると言っても演奏者本人には集中力や体力の限界もあり、一曲5分以上かかる曲を何度も何度も最後まで引きこなすってとても難しかったです。
こちらが撮り直し何度もできるということは、審査する人も何度も聴こうと思えば聴けるので、うまくいかなかったところをしっかり指摘されそうなのも恐ろしい。
撮り直しができるから、娘も完璧になるまで納得できないし、審査する人からも完璧を求められてるのではないかと思ってしまう。。。そして粘り強く何度も撮り直しをして上手に演奏をできた人に負けてしまうのではないかというプレッシャーもある。。。
一回キリの試験も辛いと思っていたけれど、何度もできるチャンスがあるのもここまで難しいという事は予想外でした。。
そうそう、撮影の時にもっと難題だったのが伴奏のこと。
バイオリン演奏には通常ピアノ伴奏者が必須です。でもコロナでロックダウンになってから、ピアノ伴奏を他人に頼むことも許されません。
この状況に関しては音楽学校も承知なので、今回のビデオ撮影に限っては伴奏者なしでいいとのことでした。
でも、伴奏者がいない演奏は娘も非常に弾きにくいらしく、、、それにミスも目立つ。。。
もちろん何度か撮り直しはしたけれど、1曲5分以上かかる曲を何度も撮り直しするって、演奏する娘にとってすごく集中力や体力がいることで、、、、
最後の最後で和音が思うように出なかった時には、きゃーー!!って感じでした。。
撮影しながら聴いてる私も5分間ハラハラでかなり心臓に悪かったです。。。
結局ほぼ投げやり状態で。。。
なんとか締め切りまでに撮影を終えて提出はしました。
やっっっと一息ついた、っていう時に、今度はもう1校4月初めに受ける予定だった音楽学校からも連絡。こちらもビデオ審査を行いますので、と。
4月始めに撮影した動画が使い回しできたらどんなに楽だったか、、、、
こちらも2曲提出だったのですが、そのうちの1曲が先に撮影した方とちょっと条件が違って。
元々ピアノ伴奏なしのバイオリンソロの曲が指定されていました。ちょうどこれも試験用に練習していたバッハの曲があったので難題ではなかったけれど、娘はできれば別の曲の方が自信あって弾きたかったみたいでした。
もう1曲は条件的には使い回し可能だったから本当はそのまま提出できたらどんなに良かったか。。。
でも先に撮影して提出した演奏はイマイチだったのと、伴奏がなかったから思うように弾けなかったという娘の無念さもあり、バイオリンの先生にピアノ伴奏部分を録音してもらえないかお願いしました。
なんでこれに早く気づかなかったんだ!!!
バイオリンの先生はピアノも弾ける方で、試験のピアノ伴奏もいつもやって頂いてるし今回のような状況なので快く承諾してくださいました。(もちろん伴奏代は払いました)
でもバイオリンがピアノ伴奏付きで演奏する時って、本来ピアノ伴奏者がバイオリン奏者にタイミングなど合わせるものなんです。でも録音してあるピアノ伴奏は、バイオリンに合わせてくれません。なので、先生の録音伴奏に合わせて娘が演奏するのがこれまた容易ではなかったのですが、、、、、練習いっぱいしてなんとか提出。
もう1曲のソロの方も、、、、無理矢理提出。上記とは違う日に何度も撮影しましたが、最後ちょっと投げやりになっていて、微妙な演奏でしたがもはや娘には精神的に限界だったようです。。
こちらの音楽学校は2曲の演奏動画の他に指定されたスケールやアルペジオなどの撮影もしなければなりませんでした。こちらは課題曲撮影に比べたらずっと楽だったけど。。
この撮影の為の練習と、早く撮影しなきゃ、、って毎日気が気じゃなく、春休み中はずっと振り回されていた為、すっごく精神的に疲れました。。。
そもそもこの春休みは娘の受験もバイオリンの試験も全て終わって、楽しいこといっぱいしたいと思っていたのに。。。コロナのせいで全て予定が狂ってしまった。。。かわいそうな娘。。そして私もすごいストレス。。
漸く音楽学校の撮影が全て終わって、提出できてほっとしたと同時に、春休みが終わり、オンライン授業が始まってしまいました。。。。