みなさんこんにちは。

毎日暑くて暑くて、頭がどんどん働かなくなっています。

さて、今月末にガーダシルというパピローマウイルスの4価ワクチンが承認されます。

子宮頸がんの原因となるパピローマウイルスのワクチンについては、昨年のブログにも書いたので参考になさってください。(→癌はうつる病気

日本で以前から承認されていたのは、サーバリックスという2価のワクチンでした。サーバリックスがパピローマウイルスの16型と18型の感染を予防できるのに対し、ガーダシルは16、18型に加えて6型と11型も予防できる4価のワクチンです。

6型と11型のパピローマウイルスは、尖圭コンジローマという病気をひきおこします。

尖圭コンジローマは外陰部や肛門周囲にイボができる病気です。(男性にもできます)膣の中や、子宮膣部(ポルチオ)にも出来ることがあります。

妊娠中に免疫能が低下して増えることがあり、産道を埋め尽くすほどのコンジローマを長時間かけて電気メスで焼いたこともあります。まれにですが、産道で赤ちゃんにうつることもあります。

ただのイボと言えばイボなのですが、外陰部にカリフラワーみたいなイボがもっさり生えている患者さんをレーザーで頑張って焼いて、次の受診の時にまた新しいイボがニョロニョロみたいに生えているのをみてクラクラすることも。もぐらたたき状態・・

なので、コストのこともありますが、4価の方がいいんじゃないかなあ、と個人的には思っております。

もちろん、ワクチンを打ったからといって子宮ガン検診を受けなくてもいいということは全く無くありません。

「娘にどっちを受けさせようかな」と考えているお母さん!まずはお母さんがガン検診に行きましょう。

勤め先の中目黒育良クリニックで中学生にパピローマウイルスのワクチンを打つ際には(全年齢の女性に打ってます)、生殖器の解剖・生理とセ☆ クスという行為について、性感染症と避妊についてお話をしています。

「セ☆ クスは本当に自分を大事にしてくれる人と、責任がとれる大人になってから。そして、妊娠出来る年齢には期限があります」という話まで。中学生にピンとくるかなと思いつつ、大事なお話なので。

若いうちにちゃんと自分を守ることを知っておかないとね。
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これ、職業見学に来た中学生にあげました。
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