これはこれは良い意味で裏切ってくれました。非常にに楽しく読めた本でした。
本屋で見かけた時は『なに?』『今更、、』みたいに思ってたけど、ふとした事で憤りを感じる時『道徳』が浸透していないのでは?今時の道徳ってどうなってんの?なんてことが頭に浮かぶ。
じゃあこの本ではどうか?
小学校で経験した「道徳」。
言われてみれば、なんだろう?なにをどうしたかったんだろうと改めて思う。そんな思いをこの本は解決するのではないか?なんて思ってた。
読んでいくと最近の小学校の道徳は思っていたのと違っている。「気持ち」「いいひと」「みんなで」「自分」「公平」みたいなところを言い当てさせに行くのは変わりないが、なんとなく雰囲気が違うようだ。昔の子供もそんなに善人ではなくどこかしたたかな印象を持っているが、今日の小学生も同じようだ。言わんとすることを予測し「当て」に行っている感覚を覚えた。
まぁ、仕方のないことだが、教える方がそれを知らずか知ってかやっているところに「大丈夫か?」と思えるのである。ちょいと引用する。
よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う
学習指導要領の道徳教育に対する目標なんだそうだ。
相対する小学生は道徳に対し、フラグを探し当てる時間にしか見ていない?この本、切り口が面白いかも。。。です。
も少し読み進めると、菅元首相の話とか菅さんの発言を分析?してみたり。確かに受け止め方によってはそっちに行ってしまうなー。と思う。簡単に言うと歯切れの良さ、言い回しの話だが、道徳的に言うと「気持ち」を伝えているんだとか。。(私そんな風に受け止めてました。)
ハラスメントにおいても時代が変わり、叱咤激励と受け止めてきた世代とそうではない世代。結果を見ると知って激励に受け止めてくれる方がよかった?ここではパワフルな警告への依存であり、問題の解決にはなっていない。なんて表現している。これまたその表現に「何かあったら通報するぞ!」ってどっかで聞いたものを思い出した。おどされてるよね。
他にもキーワードで引用すると
「モラル・ハラスメント」これは互いの何処かにあるマインドコントロール。。その他関係性。。俯瞰してみれば、どこで障害が起きているかを広げてみるとわかるような気がしました。
「イヤミス」これを好む人もいるんですね、すっきりしない嫌な感じを残すミステリーらしいが、ほかの小説でもそれをみる、、そんな単語があるんだぁってな感じのキーワード
「シェアリングサービス」所有から利用。浸透してきてますね。道徳でいうところの底意正解があるように仕向けられている?はたまたそれは「所有」の欲から解放されるのか。。みたいな話。個人的には図書館の本で十分機能しているとも思うし、自転車やシェアオフィス、エアビーアンドビー。。確かいはびこってきたがそこに問題がないわけではない。つまるところ道徳的に良かれと思って展開したやつにも道徳的に反する問題が出たりして、。。
「AI」ここではAIでの客室接客のことが書かれているが、道徳感をAIは処理できるのかってことか。。究極、鉄腕アトムだ。。
「VR/HMD」HMDは体験したことがないが、これをこの本でいうところの切り口が面白い。身近なところでいうとリモートワークなんかもそうなってしまうのか?顔出しすれば「存在」はしているからちょっと違うか。。先日、大阪万博の話で「世界からわざわざお金をかけて万博会場に来て多額の費用をかけてパビリオンを建設し、今ではVRもあるしいろんあ処方で世界を知ることができるのではないか」と某政党の方がおっしゃっていた。誰もが「国会こそ。。」と思っていたに違いない。道徳的にいうとここはなんだろう。。
他にもあるんですけどこの辺で締めに行きます。ほんといろんな切り口で面白いです。結局「道徳」っていろんな人の正義が入り混じっていて、その時々の情報で「道徳」が作られ、はたまた勝手に「道徳」を作り出し、それを他人に押し付け「これぞ道徳」みたいなところを作っていく。と、感じました。結構笑いながら読めたので良い時間だった。GWはそんな目で町を歩いてみたいとも思ったな。
そんな感じ