40年来の友人が「棺桶に入れたいギター」と言い切った
Navigator レスポール NLP-プロトタイプ!
良い音にしてゆく行程は元より…
コンデンサーがどうした!٩(๑`^´๑)۶
配線材はどうだ!(๑•ૅㅁ•๑)
ラジアスがどうして、ピックアップはこうだ
(*゚∀゚*)
などと十代の頃のように楽しく話に付き合ってもらったのが楽しかったなぁ…
などと感慨深く完成しました!
生音は、手持ちのスタンダードは元より、HistoricSelectよりも「ウッディ」な印象。
個人的にはもう少し金属的な響きを求めたりしますが…
今回、テイルピースは良い軽量アルミがインチサイズのままハマったのですが…
ブリッジとテイルピーススタッドが国産の範囲での選択となり、軽量のテイルピース+重くて長いスタッドの組み合わせによる、超高域の鳴りが実現できなかった事と…
国産のSG用ブリッジがGibsonのヒスコレスペックに比べてブリッジサドルと弦の接地面積が広く、中低域重視のパーツだったため…鳴りをウッディな方向に調整して行ったのでしたった。
そして今回の目玉!
新型PURE-BUCKER
これが非常にハイ抜けが良く、ウッディなボディ鳴りと良く合って、なかなか良い仕上がりになりました!
NEW PURE-BUCKERは、私が愛好する旧型に比べて、トーンを自然に1〜2メモリ開いたような…
気持ち良いハイ抜けによる、比較的ブライトな少し乾いた印象のピックアップで、ドンシャリ方向にレンジが広がった明る目の音色と感じました。
音圧も上がって同じセッティングでも豊かな音量を感じます。
巻弦のピッキングノイズと空気感もわざとらしく無くて非常に良い感じです。
わかってないP.A.F.クローンは無理矢理な空気感出して安っぽくなってしまう傾向が(^◇^;)
PURE-BUCKERはハムバッカーの醍醐味である、中〜高域のうねる倍音・バイト感が品良く響いて、そこが何より好きなのですが…
新型ではバイト感の周波数のポジションが少し上目になっているようで、旧型の方がフレット全域にバイト感が散りばめられて、全体的に芳醇な音色がまとわる感じがしますが…
新型の明るめなバイト感の方が好きな人も多いだろうな…
もちろん、上から下までのバランスの良さと、物凄く丁寧に作られた「安っぽさ」の全くない音は新旧ともに流石です。
またボビンのプラスティック素材も、新型はP.A.F.と同じ酪酸樹脂を使っているとの事で…
こういう細かいスペックも少しづつ音にも影響していると推察します。
酪酸樹脂のピックアップは独特の匂いがします。
これもマニアにはたまらんのでしょう
( ◠‿◠ )ワタシニハワカリマセンガ
海外もののハンドワイヤリングピックアップに多く感じるのですが…
明らかに「この人(ピックアップビルダー)には全然違う聞こえ方してるんだろうなぁ…」と感じる事がよくあります。
自分の好きな音が聴こえている方が作ったピックアップである事が重要なのだと思います!
…これ、楽曲制作でも全く同じで…(^◇^;)
音楽の一番楽しいところでもあるかと!
*文末にPURE-BUCKERの作者、TMさんがオークションで説明されているPURE-BUCKERのプロダクトを転載しておきます。
情熱は元より、音に対する誠意がすごいな…と畏敬の念を抱いております。
是非全て読んでみていただきたい!
さて、音を言葉で表現するのは楽しいのですが、伝わりにくいので…
また恥ずかしながら試奏静止画を作ってみました。
以前録音したNavigatorの元のセッティング:Gibsonスーパーハムバッカー、旧型PURE-BUCKERを搭載したES-339と比較できるように…
Navigator with NEW PURE-BUCKER
Navigator with Gibson スーパーハムバッカー
ES-339 with PURE-BUCKER
*ちと弦古め(^◇^;)
この試奏静止画をオーナーにもお送りして、喜んでいただき…
Navigatorレスポール 完成!
…入れ込みすぎて、ちょっとロスになりそうだわ
(^◇^;)
返すのやめようかな…
【以下、PURE-BUCKERのオークションより転載】
PURE-BUCKER
ここ3年間(2019~2021)で物色してきたアメリカ(2社)、ヨーロッパ(2国各1社ずつ)製の42ゲージプレーンエナメルコイルの中から、エナメル皮膜の乗り・コイル線径の両面において個人的に最も納得のいったコイルを厳選して巻いております。
AWG42のプレーンエナメルコイルは規格線径の長さが0.0026(0066mm)~0.0028(0.071mm)となっており、その誤差はエナメル皮膜の乗りが左右するのですが、私個人的にはその僅かな誤差が音の太さ(特に1~3弦)や中域の厚みや艶に影響影する様に感じております。
これまで10年程、自宅にてハムバッカーを製作&当オークションに出品させて頂いておりましたが、2019年頃から精錬技術の発達と比例してか、それまで輸入していたアメリカ(MWS Wire industriesおよびMOJOTONE製:こちらは現在生産終了)のエナメルコイルの線径が徐々に細くなってきており、それ以降はアメリカ国内の他工場(もう一社)およびヨーロッパ(2カ国)の方で物色しては実験を繰り返しておりました。
その結果今回、どうにか個人的に納得出来るコイルを幾分か確保出来ましたので今回はそれを使って巻いております。
基本的に完成後は手持ちのダブルホワイツP.A.F(以下のブログに写真載せてます。
http://takabon25.seesaa.net/article/480799611.html)と何度も比較試奏したのち個人的に納得のいった物のみ出品させて頂くという形となります。
(納得がいかない物はバッサリコイルを切ったのち、またシコシコ巻き直します。)
コイル巻きは初期のPAFの製造工程同様(オリジナルP.A.Fと初期ナンバードは
Slug 101というワインディングマシーン+指送りで巻かれておりました。)、
細かく速度調整が可能なワインダー(巻き線機)+コイル指送りで、コイルが伸びない必要最小限かつ均一なトルクを保ちつつも、巻きムラが起こらぬようコイルの残像が見える程度の超低速にて指先の感触のみを頼りに、1ボビン2時間程かけて丁寧に巻いております。(俗に言う手巻きというものです。)
逆に不安定なトルクかつこの巻き時間を節約すると(1ボビン数分~数十分などで巻きますと)あまり良い物が出来ないというのがここ10年の経験上、悟った事ではあります。
使用するワインダーはツマミで巻き速度がかなり細かく調整出来るタイプの物を使っておりますので、終始均一なトルクを保持しつつもコイルが伸びない超低速で巻く事が可能です。
また、このオリジナル工程ですと手巻きの際に最も重要視されるコイルガイドを
行う右手のみに全神経と意識を集中させる事が出来ますので、右手の工程が粗雑になり難いという点が、最も大きな利点かと思われます。
(逆にこの右手のガイド調整が粗雑になりますと、コイル間に空気が入り込み
ハウり易くなると同時にインダクタンスにも乱れが生じ、音色に雑味が入ります。)
10年も巻いておりますとそれなりにコツも掴めてきますが、巻きのテンションや速度、巻き方、巻き上がりの形状で同じコイルでも全く別の音になりますのでかなり奥の深い世界ではあります。
巻き数は私自身が最も好みサウンドである巻き数多めの
59年製ダブルホワイツPAFと同じ程度(抵抗値から逆算)の巻き数の
組み合わせで巻いております。
なお、ハムバッカー最大の欠点であるハムキャンセル時の副作用(左右のコイルから出る信号の相殺)を最小限に抑える為には、左右の巻き数に差を付けるのが最も手っ取り早い方法なのですが、その場合
ゲインを上げるにつれ生じる中域のブリブリとした音の段差(これをレンジが広くなったと表現する方も居られるみたいです。)が私個人的にどうしても気になり好きになれませんでした。
その為、巻き数を同じにしつつも信号相殺を最小限に抑える為に
今回はコイルの巻き方に少し工夫を凝らしつつ、また部材自体にも少し特殊な加工をしております。
(ただし、ここは企業秘密という事で。)
これにより、あくまで私の聴覚上ですが、巻き数に差をつけずにオフセット効果と似た効果を得られたと感じております。
直流抵抗値は手持ちのデジタルテスターで気温25度にてリアが8.3kΩ、フロントが7.98kΩとなっております。
(測定環境の気温、湿度により変化します)
ボビンはオリジナル同様ブチレート樹脂製カラーはゼブラカラー
リード線は前後共に30cm程です。
59年製ES-335等のホロウ系ギターに搭載されていたダブルホワイツP.A.Fの
中でも特に高出力な物をモデルとしておりますので、パワー感があり
ロングサスティーンな物に仕上がったと感じております。(私感)
マグネットはPAFと同じ仕様のun-orientedアルニコⅤマグネット(59年頃から登場)を搭載。(磁曲線が1方向のみでは無く他方向にランダムに発生したものです。)