音楽の仕事をしておりますが、ギターを弾く事は仕事ではないので、マイルールとしてなるべく予算をかけない!なるべく安く…とは思っているのですが…やはりどうしようもない事に行き当たったりいたします…。

ギターのアッセンブリーをいじりたいがために25年ぶりにストラトキャスター(メキシコ産)を安価で入手し、ピックアップ、コンデンサー、配線材などいじり倒しておりました。

アッセンブリー以外でもネックとボディのジョイントの強さ、ブリッジのフロート具合や、トレモロマウントビスの調整による音の変化など研究しておりましたが…

何をどうやっても気持ちよく音が出ず…

やぱ、塗装が厚いからか?と、アメリカンビンテージシリーズのthin lacquerシリーズなるものも中古で購入してみましたが…表面の塗装は薄くすぐ溶けるのですが、中のシーラーが厚いのかさっぱり気持ち良くなりません…

やはり、塗装は値段相応なのか…と、ギターショップ通いを行い、カスタムショップ製を弾きまくったところ、やはり良さそうで… 

塗装はどうしようも無い事のようでした(T . T)

悩みに悩んだ末、一本カスタムショップ製を購入しよう!コレハドウショウモナイコトナノダカラ^^;

なるべく安く、良いギターを…願わくばストラトキャスターは黒が好き…ローズ指板とメイプル指板はどちらも好きなので悩むむむむ…と、都内のギターショップを彷徨く事二月余り…

その間に分かったことは…私はどちらかというとrelicよりもNOSの音の方が好き。
全体的に倍音がキチッとしてて、比較的弾くタッチの軽い私にはNOSの方が音が映える気がしました。
完全に好みですが。

見た目はrelic大好きです😍

マスタービルドとチームビルドに明確な差は感じませんでした。
個体差の方が大きいかと。
組み上げて見ないと分からないマジックがいっぱいありそうですし。
…いつか一からギター作って見たいなぁ

さてさて、二ヶ月彷徨いた頃、吉祥寺の山野楽器さんで一本のNOSに出会います。
好みの黒でローズ指板、デッドポイントが少なく、音の立ち上がりが素晴らしい✨

よく見るとネックがボディのジョイントからヘッドの先端までキレイに通った完全な柾目♡

この時彷徨いた結果の経験ですが、板目の方が倍音が少し暴れるというか、ワイルドな方向の音で、柾目は整って澄んだ音色の印象を持ちました。
どちらが良いとかでは無いですが音の好みには反映すると思います。

山野楽器さんではかなりな本数を弾き、黒のNOSを弾き続けて数時間滞在しましたが、決意して購入する事にしました。


わかりましょうか?
この柾目っぷり(≧∇≦)


新品購入ではございましたが!
そのままのピックアップでも充分良い音ではございましたが!
買って来て早速ではございましたが!

高野順さんの昔のピックアップを早速取り付けますと…

(T . T)素晴らしい

「ストラトキャスターは生音がそのまま増幅された音が出る」という記事を読んだことがありますが、今まで取り付けたどのギターよりも倍音豊かな良い音がします(*´∀`*)

が、しかし、but
ここからいじり倒すのです!
こんな良い音のギターをいじり倒してしまうのです。

まず、ストラトキャスターなどボルトオンネックタイプにおいて、ボルトの締めっぷりで音がどう変わるのか?
目分量でもかなり音の変化が見られたのですが、比較検討するためにこちらを導入しました。

トルクドライバー

締め付けの強さをコントロールできます。
ストラトキャスターでは120〜160cN.mくらいで調整していますが、完全に独学なので、どなたか詳しい方がいらっしゃったら伺いたいです!

オーディオマニアの世界ではこれでスピーカーの締め付けビスの調整などをして、音を調整するそうです。マニアックの深い淵が見えて素敵な一品です(^^;;

しかし、締め付けの調整で実際かなり音が変わります。
全体的な締め付けの強弱と、4本の締め付け方を変えて調整する事で、生音のトーンコントロールと言えるくらい変わると思ってます。

またアタックスピードやサスティーンにも影響します。

また、4本のビスのバランスが悪いとハイフレットのビビリが生じたりもしました。

基本的に「木の倍音」を調整するので、一般的な手法としては「締めればタイト」くらいしか言えません、あとは個体の木材の性質に応じて、実際に聴きながら良いポジションを探します。

そう言えば「ちょい緩めるとビンテージライク」とか言われていますが、倍音が増えれば良いと言う事でもありません。
単体で聴いて気持ち良い音はバンドアンサンブルでは埋もれてしまったりもしますので。

抜けつつ気持ち良い音を探します。

調整を頼まれたギターはまずここから始めます。
いくらアッセンブリーをブラッシュアップしても本体の鳴りが出ていなければ意味がないので。

そう!
ギタリストのピッキングの強さや弦をブリッジ近くで弾くか、フロントピックアップで弾くのかでも調整は変わります。
深くて面白い世界ですが…これも何度か話しましたが、比較すればわかる!レベルの変化であります。でも大きな差です。

フェンダーストラトキャスターのトレモロユニットは、ブリッジベースの後部ががボディから5㎜ほど浮いているのがデフォルトだそうですが、私が好きなギターヒーローがボディにベタ付けなもので…トレモロマウントビスもトレモロユニットが浮かない程度に音を聴きながら均一に締めます。

トレモロスプリングも音に影響大きいと思ったので、純正とRAW VINTAGEなど色々試して、同じようなテンションでも同じような響きにならないようにすると倍音がスッキリして好みだったので、選んで取り付けをしました。


私はこういうセッティングにしてます。真っ直ぐと斜めがけ二本ずつですが、種類を変えています。
最初はスプリングの掛け方が分からず、やたら取り替えていたので、ボディバックが傷だらけになってしまいましたが…傷も愛着のうち…なタイプなので気にしてません。


やはり木材も良く塗装も鳴りを邪魔しないので調整するたびにグングン鳴りが良くなって行きます。楽しい(^○^)

本当に細かな差ではありますが、その変化が楽しくて(^^;;
オカルトでも良いのです。^_^

アッセンブリーに辿り着くまでもずいぶんかかりましたが、こうして気に入った響きにして後、アッセンブリーのブラッシュアップに着手するのであったのでした!

以下次号

注:一般論は全く気にせず、自分の好みと感覚のみで行っております!予めご了承くださいませ!