こんにちは
絵本作家ふじもとのりこです。
012歳児絵本研究~
「しましまぐるぐる」
この絵本は、カラーインクの魔術師、永田萌さんが、
「お嫁さんが子どもたちにとてもいい絵本だと買って来てました」と
おっしゃっていた一冊です。
赤ちゃん研究の成果を駆使して、作られている絵本です。
①黒が目をひきやすい
②顔に興味を持つ
③反応のいい、しましまやぐるぐるの多用
④コントラストの強い色あい
特にストーリーはないようだけど・・・。
レビューを見てみると、
赤ちゃんがじっと見ていた。という意見が多かったです。
あとは、少し大きくなってから、絵をみて笑う、とか。
指で、ぐるぐるやしましまをなぞって読み聞かせると、後に自分でやるようになった、とか。
ストーリーがない分、親が話しを作ったり、抑揚をつけたり、
指差ししたり、工夫する方が反応がいいので、親の楽しみでもあるとか。
絵がかわいいから好き、という人もいて。
口コミで買ったり、プレゼントでもらったりした人も多いようでした。
「赤ちゃんの発達を考慮」といううたい文句もママには魅力なようです。
「この絵本を見ると泣き止む!とか大人しくなる!と聞いたので」とか
いう文には、う~~~~ん、とうなってしまいますが。
おおむね好評だと思いますが、私が???と思ったのは、
「赤ちゃんがじ~~~と見る」ということです。
赤ちゃんが見るということが、すなわち良い絵本なのかなあ?
反応があると、ママは嬉しいとは思います。
が。
たとえば、まどろむように聞いている、という絵本はどうでしょうか。
じっと見る、というのは、赤ちゃんが覚醒する、ということです。
でも、赤ちゃんが緩む絵本もいいんじゃないか。
むしろ、、安心して緩むという体験がこの時期、必要な気がします。
この研究は、赤ちゃんが反応する、ということに特化した研究なんじゃないのかな?
絵本は絵だけじゃなく、音 ̄言葉もあります。
そして、この時期、あまり見えない目よりも、音や匂いの方が優位なのではないのでしょうか?
見えないから、見やすいものを与えて集中させるよりも、
見えないときには、見なくていい。
優しい音、流れるような、ゆったりした、暖かい音、言葉の絵本が
必要なのではないでしょうか。
たとえば、子守唄やわらべ歌のような・・・。
子守唄の絵本は、もっとあっていいように思います。
(でも、これもわらべ歌絵本と同じように、「絵本でないとできない絵本を作りたい」という編集者には受け入れられない気がしますが」)
この絵本、みなさんはどう思われますか?
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