絵本を作るプロ集団 追加  編集者松田さんが語る「編集者」 | 絵本作家 ふじもとのりこの「絵本がもっと楽しめる!絵本製作裏話」

絵本作家 ふじもとのりこの「絵本がもっと楽しめる!絵本製作裏話」

絵本に関わり、早や40年。
ママと子が一緒に楽しめる絵本を4冊、工作本も出版!
絵本作家しか知らない、絵本の創り方、絵の技法、親子で作るキッズアート大公開
描いて、読んで、親子で絵本を10倍楽しもう♪


こんにちは。
新米絵本作家 ふじもとのりこ です。



先日、絵本「ケーキになあれ!」の原画展をさせていただいた

ギャラリーヴィーは、絵本塾をしており、私も2年通いました。

原画展最終日、隣室で行われていた絵本研修科の講座に

私の担当編集者である松田素子さんが 招いてくださいました。

「出版にあたって体験したことを みんなに話してね」

そして私が、編集者が絵本をイメージして、絵本の組み立てをする。

編集者はコンダクターだと思った、という話をしたところ・・・・。



松田さんが、「それは違うよー。訂正します。」

と おっしゃるのです。 以下、松田さんの言葉です。



私が、イメージを持ってるのとは違う。 私は何も持ってない。

私は、関わる人の中に何があるのか、じっとみる。見る。観る。

そしてその人が気付いていない、内に秘めているものを感じ、

その人が自ら気づいて形にするのを サポートしている。


凄い。深い。

そう言えばいつも松田さんは、すぐ意見を言ってくれない。

「考えて来て」と言われる。

そして私は、「わからないよ~~」と思いつつ、 色々考える。

そうやって、松田さんは 私を育てている気がする。

しかも松田さんは 「私を先生と呼んではいけない」 と言う。

誰かの感性を信用しきることはいけない。 創作者である限り。



でも、私は思うんです。

これ、普通の編集者がみんなできることじゃないです。

松田さんは、会社に所属しないフリーの編集者ですが、

フリーなんて、よほどの実力がないと出来ないことです。

私は幸運にも、本物の編集者に見出していただきました。



ギャラリーヴィーのオーナーさんが言いました。

「編集者を育てるのは、作家を育てるより難しいよ。

出版不況といわれるこの時代は、特にね。

勉強しなければいけないことが 多種膨大にあるし、

実際の出版の経験を、かなり積まないとダメだしね。」




編集者って、すごい人たちなんですね。

私、これから絵本を読んだら、

最後の編集者のお名前を確認しよう。



最後まで読んでくださって ありがとうございました。



世界中の子どもたちが 

その子の運命を変える人に ジャスト・タイミングで 出会えますように。