さて、女子シングルの方、
キムヨナ選手のことが気になっている人も沢山いると思うんですが、
実はバンクーバーよりは厳しいと思うんですね。いくら加点を付けて盛っても。
あ、今やってるB級大会は別ですよ。
絶対インフレして点数出しますから。というか、そのために出てますから。
バンクーバーの時と一番違うのは、加点の幅が狭くなったということ。
もともと基礎の構成点はさほど高くないキムヨナ選手のプログラム、
他のトップ選手が確実に滑って、ジャッジがまともなら、技術点はさほど差が出ません。
SPを見る限り、おそらくパーフェクトには滑れないでしょうから、
爆発的に全体に盛りきるのは五輪では難しいと思います。
さらに、バンクーバーと大きく違うのは、他の選手がキムヨナ選手の最大の武器を跳ぶこと。
つまり3Lz-3Tは特別なジャンプでは無くなったということです。
何度も書いていますが、リプニツカヤ選手のプログラム構成は顕著です。
キムヨナ選手とほぼ同じものを組み込み、そしてリプニツカヤ選手の方が難しい。
ですから、ジャンプではそれほど点数に差をつけられないので、
今回スピンやステップに盛ってきましたからね。
じゃあそこはどうかというと、スピンもステップも浅田選手・リプニツカヤ選手の方が上です。
これは流石にひどいジャッジでも、点数で認めています。
ですから、おそらく今回のB級大会ではてんこ盛りな点数が出て、
マスコミが騒ぐと思いますが、実はそれで互角かな、くらいだと思うんです。
もっとも、加点をつくように仕向けることと、印象点の操作は彼女の得意技ですし、
印象って意外に武器になりますからね。
既に国際A大会ですべての試合で200点越えをしている浅田選手は評価が高く固まっていますが、
リプニツカヤ選手についてはまだ若いので、この印象点が作用するかもしれません。
そういった印象点を考慮すると、仮に五輪でどんなにひどい演技をしても、
キムヨナ選手は台のりしてくるかなという、あまり嬉しくない予測も出てくるわけです。
まあ当たり前のことですが、キム選手以外はミスなく滑るということが大事ですね。
キム選手に関しては、ジャッジ次第ですから、点数は謎です。
(だって失敗しても加点するんですから…意味不明ですよ)
ともかく女子シングルに関しては、加点と印象と正当なジャッジ、それが勝負の分かれ目ですね。
…さらにもう少しだけ、次記事で日本国内とロシアの話をちょっと・・・