GPFに出場された皆さん、本当にお疲れ様でした。
終わってみれば、男女ともシングルは日本選手の優勝！
羽生選手、浅田選手、本当におめでとうございます！
フリーでは二人とも満足いく出来ではなかったという感じですが、
個人的な意見でいえば、かえって良かったんじゃないかと思います。
羽生選手は、あんまりここで完成しすぎると逆に五輪でどうだろうと心配になりますし、
浅田選手は、例のジャッジの前で決めてありえないDGされるより、
とりあえず跳ぶぞ、成功させたらもっと凄いぞ、と見せておく方が効果的だと思いますから。
で、今後の展望ですけど、
ぶっちゃけた話、これだけシーズン通しての演技が安定しているのを見ると、
浅田選手、間違いなく五輪では金メダルだと思います。
確実に着実に状態を良く伸ばしているところも素晴らしいですし、隙が無いです。
唯一の懸念材料はジャッジですね。
ジャッジがまともならば、キム選手の出来はフリーがどんなだか知りませんからわかりませんが、
浅田選手が１位、リプニツカヤ選手かキムヨナ選手が２位、３位だろうと思います。
それくらい浅田選手の完成度は高いです。
男子の方は、今回の羽生選手の点数と出来でわからなくなりました。
相変わらずチャン選手有利は変わりませんが、もしかするともしかする…可能性も出てきました。
チャン選手と羽生選手の一番の違いは3Aでしょうね。
４回転は二人とも決めるときはものすごく加点のつくジャンプを跳びますから。
3Aになると、これは羽生選手は得意ですがチャン選手は苦手なんですね。
だから点数が１．１倍になる後半になってからの構成に差が出るんです。
羽生選手が3Aからのコンビネーションを2つも入れているのに対し、
チャン選手は3Aは入っていません。その代りラストに2Aを跳んでいるんです。
ここで思い出したのが、バンクーバーの時の高橋選手とランビエール選手。
ランビエール選手も実は3Aが苦手、なので彼は3Aを抜いたんですね。
高橋選手はプログラムを組み替えて、後半に3Aを入れた。
このわずかな違いが（それだけではないですが）、銅メダルに繋がっているんです。
ですから、チャン選手の3Aは、もしかしたらアキレス健になるかもしれません。
逆に言えば、日本選手をはじめ他の選手はそこがねらい目でしょう。
ともかく後半のジャンプと４回転、勝負はそこですね。
ただ、チャン選手には素晴らしく点数の出るPCSがありますから、
相変わらず優位なのには変わりがありません。
彼のPCSに迫れているのは、今のところ高橋選手と羽生選手。
羽生選手に関しては、まだ技術的にうまくいった時限定という感じですから、予断は許しません。
是非すべての要素を決めて、自分で納得のいくSPとFS、揃えてほしいですね。
…長くなりそうなので、一旦切ります。