著者: 森 博嗣
タイトル: 詩的私的ジャック
森ミステリーでは、「動機」というものが、あまり明確に追求されない。
トリックをといていく途中で、解決のためとして、多少追求・憶測される程度である。普通ミステリーでは、動機が解決の決め手になる事も多く、また、事件後に犯人が動機を話す場面に遭遇する。
この、ミステリーの重要なお約束を切り捨て、ロジックとして事件を解決していく。これも森博嗣作品が、他に類を見ない、ファクターの一つである。
事件は、本拠地?S&Mが生活する、那古野市の大学構内で起こる。女子大生らが連続して、密室で殺される事件が発生した。
(またかよ・・・)誰かの心の声が、聞こえてきそうですが、いやいや、今回はそれだけではありませんよ。ダイイングメッセージ付です。
事件の捜査が進むにつれ、一人のロック歌手が、捜査線上に上がった。
事件をほのめかす歌詞。殺され女子大生との関係。事件は、解決するかと思われたが・・・
作品のは必ずしも、奇妙な事件・意外な犯人・奇抜なトリック・解決。これが、そろっているば、面白いというわけではありません。
登場する人物の一面や、何気ない所に組み込まれたユーモラスな記述。このようなものも重要でしょう。
例えば、なーんか、犀川と萌絵ちゃんの仲が、気になりますな~。
「犀川、おとこになれ!」とか
犀川先生のギャグが、楽しみで夜も眠れないっすよ~。とかとか。
物語の進行を、落ち着いて待ちましょう。
歌の歌詞など、詩的なものが、他の作品にも出てきます。
私、詩は苦手なんですけどね、犯人の心情とか、出てくるときが、あるのですよね。