坂本龍一さんの『ぼくは後何回満月を見るだろう』は真ん中あたりに差し掛かりました。末期ガンが見つかって闘病生活に入るところで、生活をがらりと変えざるを得なくなって、、、。忙しく詰まっていた仕事の予定もキャンセルに。
死を意識されて、やはり『音楽は自由にする』の明るく闊達としたトーンとは、文章の雰囲気が全く違います。

そこまでは生命力に満ち溢れて、精力的で怖いもの知らずで興味を持てばどんどんどんな相手とも親しく関わりを持っていかれる方だった。明らかに陽・動の方。脱原発を巡って、右翼団体の大物と意気投合してしまうのは驚き‼️
いや、本気で国の未来を考えたらそこは答えはひとつなのか。右も左もないよねえ。

私はやはり後半生の教授しか、それもうっすらと表層しか知らなかったのかもしれません。
あらかじめ抱いていた教授のイメージを壊しながら、作中で言及される文学、音楽、美術などなど結構趣味が一致するし、知らなかった事項は探索を拡げていくおまけも付いて、なかなか楽しい探検読書になっております。



ぜ。