自分でも「私ってやつは…」と思うが、最近ネットニュースを見ていると「〇〇のトップ3、1位は△△でも、××でもなく…」というのがあって、ついつい見てしまう。例えば「若手女優、同年代女性が羨む美貌の持ち主は、橋本環奈でも、北川景子でもなく…」と言った具合である。ちなみにこの場合の一位は浜辺美波さんであった。多分、私がついつい見るものだから、あちらも「この人はこういうのが好きらしい」と判断し、ますます私のトピック一覧にそのようなものが出てきてしまう悪循環ともいえる。


そんな中、最近たまに現れるのが「もう終わってよいテレビ番組」とか、「老害タレント」、「途中で見るのをやめた夏ドラマ」的なものである。こういうトビックは、ついつい見てしまってはすごく後悔する。釣り針に刺された餌に食いつき、釣りあげられた後、「こんなことになるなんて…」と目から大粒の涙を流すタイのイラストが頭に浮かぶほど嫌な気持ちと言えばよいであろうか。

長寿番組も長い間活躍中のタレントさんも、視聴率がふるわないながらも頑張っている夏ドラマ関係者の皆様も、こんな得体のしれないランキングを目にしてしまったらさぞやテンションが下ることだろう。そもそもこれらのランキングを見て「なるほど」とは思ったことはない。長い間続いてくれて、長い間頑張ってくれて、番組作りを頑張ってくれて本当にありがたいし、大好きなものが多いからだ。私のような者の存在はちっぽけなのだろうが、そんな風に簡単に気持ちを踏みにじられては不愉快だ。

そもそも、これらランキングを作るための被調査母体の年齢層や規模、調査方法はどうなっているのか。私たちアラフィフやその上の世代は入っているのか。その人たちはちゃんとそれらの番組、人をしっかり理解し、最初から最後まで見て、内容や長年続いている理由や良さを分析したうえでそういう回答をしているのか。タイパ重視でちょこちょこっとつまみ食いをして、「つまらなくね?」とか言って、「まだやってんのか?やめちまえ。」とかいうことになっているなら全く遺憾である。

夏ドラマだって「不作」と一刀両断している記事も見かけるが、ドラマは一つの作品で、まだ後半があるのに、それを見る前にそんな風に評ずるのは時期尚早だと私は思う。実際中盤を過ぎ、「ああ、こういうことが描きたかったんだ」と深みを増している作品も多い。

あんたみたいな人をひっかけて広告収入を得るビジネスなんだよと言われたら返す言葉もないが、せめて心に残るドラマランキングとか、美貌ランキングとか見た人が励まされるトビック専一でお願いしたいものだ。誰も傷つけない引っ掛けなら、広告収入の一助にもなろうではないか。とにかくプロフェッショナルに頑張っている人達の努力を易易と否定するような高見の見物はやめてほしい悲しい