最近気がづいたが、私は飴を噛むタイプだ。

ガリガリするやつも、チューウィーなやつも気づけば噛んでしまっている。


昔は噛まないタイプだったはずだ。小学生のころ、飴をガリガリ噛んでいる友を見て引いた記憶があるので間違いない。

なのにいつからかタイプが変わっていた。私は何か生き急いでいるのだろうか。

噛もうが噛むまいが個人の自由だが、なぜ私がこんなことを書いているかというと、いわゆる「コスパ」や「カロパ(カロリーパフォーマンスby 私…だと思ったが、念のため調べてみたら、なんと既存の使い方だった!)」が悪いからだ。

先日私は”甘酒キャラメル”という、その名の通り甘酒味のキャラメルを買ったのだが、一個終わったら次、また終わったら次と食しているうち、「このペースの速さはなんだ???」と我ながら疑問に思わずにいられなかった。

そこで1粒の甘酒キャラメルを一度も噛まずに食した場合と、気の向くままに噛んだ場合でどのくらい所要時間が異なるか計測してみた。

すると、まったく同じキャラメルにもかかわらず、噛まずに食すと1粒9分。そして気の向くままに噛んだ場合はものの2分もあればキャラメルは消滅してしまった。つまり、噛まずに食すことで実に4倍以上の長きにわたり一粒のキャラメルをエンジョイすることができたのである。そして、1粒を丁寧に食すことで口の中にキャラメルの甘さがしっかり残り、予想以上に満足感も得られることがわかった。

このキャラメルは実際数えたわけではないが、感覚としておそらく15粒くらい入っていて、1袋400円くらいで購入した。1粒30円くらい。この1粒30円が10分弱継続し、しかも1粒でもしっかり満足することができるとすれば余分なカロリーや糖分をとることもない。飴を噛まずに食すことは、コスパ、カロパともに大変優れているのだ。


また、人間の健康には噛むことが欠かせないらしいが、飴にかけてはこれは例外と言えるのではないだろうか。ガリガリ系はかみ砕いた飴の残骸が歯につまり、歯ブラシで磨いても落ちず、いかにも虫歯のもとになりそうな気がするし、チューウィー系は歯にくっつき、時として、歯の詰め物がとれる原因になったりする。

以上のことから飴を噛む習慣は百害あって一利なしと言える。それなのに飴をついつい噛んでしまう今日この頃の私。

「臍を噛む」とか「砂を噛む」とか「唇を噛む」とか、日本語には様々な表現があるが、いつか「飴を噛む」がストレスやイラつきを感じているという意味で使われる日がくるかもしれないと思うのは私だけだろうか。