日曜の報道番組も選挙、選挙だ。

 

多くの人と同じく、衆議院解散の唐突さに胡散臭さを覚える私であり、また、自民公民連立政権の大勝だと思うと、是非良い野党に投票し、一党独裁みたいなことは避けたいと思う。しかし、良い野党ってどれ???という疑問は拭いがたい。

 

小池新党が注目されているが、今出ている政治の指針を見る限り別に魅力的には思わないし、好感を持ちがたい維新の党と住み分けをする様子が見られたりして、「しがらみがないってどういうこと?」と思う。なぜ日本にはドイツのメルケルさんみたいな平和とか、平等とか、きれいな理想を掲げつつも実質的に経済政策でも成果を上げてくれそうな政治家がいないのだろう…と寂しくなってくる。

 

リベラル思想、保守思想が混ざり合う私。自民党が全く支持できないわけではない。しかし憲法改正には反対だし、目には目をの発想で軍備増強をどんどん推し進めればいいとは思えない。原発も反対だ。北朝鮮問題においては、首相は「もはや対話の段階ではない」と表明していたが、本当だろうか。対話がうまくいかないのには事情があるに違いない。それをうまく行かせるのが政治であり、外交ではないのか。

 

自民党も新党も似たようなことを言っている項目は両方支持できないし、新党がもし原発廃止を掲げるならそこは支持したい。しかし、ほぼ似通っているなら自民党の方が信頼できるかもしれない。だからといって今の自民党の方針は支持できない。そんなわけで、投票権は大事にしたいが、どうしたら自分の意見を微力ながら投票行動で生かせるのか途方に暮れてしまう。カオスである。

 

なので考えた。安倍首相は名目上「国民の信を問う」と言って解散したのだから、選挙形態をもっと工夫すべきなのだ。比例区と小選挙区、この並立によって前回の選挙では政党としては三割強の支持しか得ていない自民党が議員数では全体の六割を上回る議席を得たという。これは明らかにおかしく、全体の得票で上回ったヒラリー候補が負け、州ごとのカウントのよくわからない法則によりトランプ氏が大統領になったのと同じだ。本当は今のような政党政治が行われているのなら、小選挙区なんてやめてしまえばいいと思うが、それでは無所属の人で良い人がいた場合、支持できなくなってしまう。よって不本意ではあるが、比例区の方をちょっと変えてみたらどうだろうか。

 

私の案はこうだ。政党に投票するのではなく、政策に投票できるようにするのである。自民党の政策の中にも支持できるものとできないものがある。(現時点ではできないものの方が多いが)争点を10くらいに絞り、それぞれの項目について投票するのである。そして、国民に指示された方針を共有する党に相応の議席が与えられるようにするのだ。こうすれば全ての政策を第一党に選ばれた党が白紙委任されたわけでなく、国民の民意はこの政策についてはこの党を支持していたが、この政策についてはそれは民意を反映していないということが分かり易くなり、国民の代表としていろいろなことを決める国会本来の役割が正当性を持つのではないだろうか。

 

悩み多き選挙だ。私のような者には民進党がなくなってしまうことも実はちょっとした痛手だ。

私の案が採用されることはないだろうから、とりあえずは投票権を無駄にしないよう、真面目にマニフェストを見たりするつもりだ。