以前、MacOSX10.5Leopardの製品版を出品していた時のこと。オークション参加者からこんな質問がありました。

「入札を考えていますが「新品Mac OS X v10.5.6 Leopard日本語DVD版Retail AppleSRF kit67」と言う商品名で安く出品している人がいますが、同じ物ですか?」

他人が出品している物と同じかどうかなんてわかるわけないじゃん、と思いましたが、とりあえず、検索してその商品を確認してみました。写真も説明文も、同じ物かどうか判断できないような物ではありません。「そんなの自分で見て判断できるだろ!また自分で何も考えない○○か...」、と思いましたが、差し障りなく、ただ「わかりません」と返事しておきました。

さて、本題はそんなことではなく...。この「SRF kit」とは何ぞや!?です。

さっそく答えからですが...「わかりません」。長いことMacを扱っていますが、そんなものがあることも知らなかったし、一度も見たことがありません。
これを読んでいる方のほとんどは、おそらく「買っても大丈夫?」...かどうかを知りたいと思っていると思いますので、”自分が購入を検討している立場だったら、どうする?”という観点で答えを出してみました。
この「SRF kit」はディスクがDVD-RまたはDVD-RWのDL版なので、読み込みエラーが発生する可能性が高く、トラブルに発展する可能性があります。
値段も製品版の中古品より少し安い程度なので、そんなリスクのある商品ではなく、確実な製品版を購入します。


以上!!

ここからはより詳しく記載しますが、文章が長いので、上の結論だけで十分な方は読まなくてもいいです。

LeopardだけでなくTigerやクラシック環境なども大量に出品されていますが、いずれも見たことがありません。
異常に長く煩雑な文章の説明文から、いくつかヒントをピックアップしてみました。

「一般店頭で日本語Retail版として市販されていたDVD版のメディアからの読み取り時障害などで支障が生じた場合などに同メディア一式と有償追加交換手数料を支払って申し込むことでメディア交換対応サポートとしてAppleのサポートで実施されていたDVDバージョン(Early 2009 in)kit1枚組のSRF版新品です。」
製品版ではなく、appleのサポートから提供されているDVDとのことです。DVD-Rをサポートで使うなんて、しょぼい仕事してるなぁ、Appleと思いました。正直、驚きを隠せません。

「サポート扱再発行提供されるサポートディスク(DVD DL)版につき
導入に用いられる光学ドライブの機能がDL対応の録再表示なされているかを
説明にも予め記載させても頂いてはおりますがご確認なされた上で導入にご利用されて下さい。」

(DVD DL)版と記載されています。ぶっちゃけ、DVD-RかDVD+RのDL版ということです。DLメディアはかなり読み込み不良があるので、そのような不安定なメディアを使ってサポートを行なって、まともなサポートができているのでしょうか...。大丈夫なのかなぁ、Apple。

さらに説明文には次のような文章が記載されています。

「Leopardは勿論のことPantherそしてTiger以降は特にかなりの導入時におけるハードウェア環境がシビアになっています。
インストール導入時にインストール作業が正常に完了されない、途上でなかなか進行しないなどの失敗をされるような場合に特に多いとされている一般的な原因は本体に積まれている純正以外の追加されたメモリが粗悪な品質や同期が合わないことで起こることが大半とされています。
Mac用と表示されているものも含めて一流メーカーとされているものでも品質は疑わしいケースも実際問題でよくあることなので、純正以外のメモリや拡張カード類、標準仕様以外のものは一旦外されてみてインストール導入されてみて下さい。」
「DVD(DL)版となるので、DVD(DL)/DVD±R(DL)メディアの読み出しに非対応なドライブであったり、光学ドライブ自体の持ち合わせがそもそもない、日頃から読み出しが正常にされずドライブ自体が磨耗してエラーが続発に陥っているようなドライブ状態となっているような場合にはご利用になれないこともあるかも知れません。
ネットワーク共有上のDVDドライブからやTarget Disc mode接続によるインストール方法手順要領などはAppleのサポートページでご確認下さい。
DVD(DL)メディア非対応ドライブをご利用中の方はこの機会に部品交換をご検討下さい。」

読み込み不良によるトラブルを気にしている記載が各所に見られます。ディスクがプレス版なら、ハードウェアがDLに対応しているかどうかなど関係ありません。DVD±Rなら複製は手軽ですが、なぜプレス版より不安定なものをプレス版の交換対応品として提供しているのか...。


まとめ
この「SRF kit」、国内で一度も見たことがないことから、もしかしたら、海外のものかもしれません。「日本語に対応しているから、日本向けなのでは?」と思われるかもしれませんが、今時のOSは対応する言語がすべてディスクに収録されているので、どの国向けのディスクでも日本語でのインストールが可能です。
Apple製品のシェアが少ない国であれば、プレス版ではなく、DVD±Rがサポートで使われていることも考えられなくはないです。
結局、確実にわかっているのは、ディスクがDVD±Rであるということ。用意に複製ができるものであるということがどういうことか...。
購入後、不要になって、転売したいと思った時に、DVD±Rであることにより、無用なトラブルに発展する可能性もあるので、注意が必要です。数千円ケチって無用なトラブルに巻き込まれるよりも、製品版を購入したほうが安心ですね。他に入手する手だてがないわけではなく、オークションでほとんどいつでも出品されているのですから。

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