私は自前のモバイルバッテリやUSBコンセントやケーブルなどを常備している派なのだけれど、いざ使おうとしたら放電していた(使った後充電し忘れていた?)など苦い経験があるのも事実。
私がよく行く場所では、このレンタル機をあちこちで見かけるし、こう言うものを利用すれば余計な荷物を持たなくて済むのではないかと考えてみた。
でも実は、この手のものが苦手というか、ことごとく嫌われる体質のような気がしているんだ。
例えば駅やコンビニなどによく置いてあるレンタルの電動自転車。「一度くらい使ってみようぜ」と申込をしたことがあるのだけれど、クレジットカードの登録をする時点で何か操作の応答があやふやになり、結局登録が完了しなかった。
カーシェアリングの簡易申込みも同様に失敗した(なので、本当に必要となったら、受付で有人で対応してくれるサービスを探すつもりだ)。
そんな前置きがあって、今回も同じ羽目になるのでは?と心配もしたが、このレンタルは専用アプリをダウンロードして、アプリで支払い方法を指定ができるという。ならば登録は問題なくできそうだ。
後は、本当に使う価値が(私にとって)あるかどうかだな。
利用する価格をチェックすると次の値段設定だそうだ。
- 30分未満165円
- 30分〜6時間未満330円
- 〜24時間480円
- 〜48時間660円
- それ以降は24時間毎に330円が加算
ちょっと(30分未満)充電するだけなら165円で済む。
じっくり充電するにしても330円で済むだろう。
純粋に充電にかかる時間というより「仕事(や学校)へ行く前に借り、帰るときに返却する」など、他の要素で時間を拘束されてしまう場合でも、1日借りて480円。それ以降の料金設定は止ん事無き場合は…という場合かな。
料金に関しての疑問は「紛失・破損した時」の費用くらいかな。個人的には「外で充電をしなければならない」状況は年に数回程度なので、そのために毎回結構な重さと容積を持ち歩くより、その時だけ出費を覚悟するほうが良さそうにも思える。
私が使う事を想定すると、電車移動の時最寄駅で借りて電車に乗っている間充電して下車駅で返却するとか、どこかの店で寛ぐときに借りて出るときに返すとか…そんな使い方なら165円、もっと使うとしても330円で済むんじゃないかな。
…いや、本当にそうか?
165円(30分未満)でどれくらい充電できるのだろうか。
案内ページのどこを見てもバッテリの容量が書かれていない。当然、PDに対応しているかどうかも不明。多分PD対応してるなら得意げに「対応!」と書くだろう。という事は低速充電しかできない。
だとしたら、iPhone13ProMaxなどは30分ではほとんど充電できないのではないだろうか。
さらに穿って考えると、手元に来たバッテリが100%性能を発揮してくれる保証もない…借り出したバッテリが壊れていたり、満充電ではない可能性もあるのではなかろうか。
AppStoreの評価を見るとやはり、その様な不具合の報告が散見された。
自前のバッテリでも同じ心配はある。壊れていたり、放電していたり…前述した通り、その経験はある。
どちらにしても、心配の程度は変わらないかもしれないけれど、自前の場合は完全に自分の責任であり、費用も掛からない(前払いしているんだけどな)し、諦めがつく。
翻ってレンタルだった場合は「手間と金をかけて借りたのに…」と余計な怒りを覚え、イライラし、更に電話をかけてトラブル対応や状況を説明して返品交換を交渉しなければならない。
レンタルしたのに壊れていたとか充電されていなかったとか、コミュ障なのにわざわざ電話して交渉とか…ムリムリぜーーーったいムリ。いやだ。
そんな面倒な場面を想像しなければならないのであれば、私は毎回自前のバッテリセットを持ち歩く。
本当にどうしようもなくなった時、その時初めて覚悟を決めて藁に縋ることにしよう。
大体、このレンタルのバッテリーを使えたとしてもAppleWatchの充電はできない(と思う)。なので、このレンタルにシフトしたとしても、その分の道具は持ち運ばなければならないのだ。ならば全セット持ち歩いたところで50kg(歩)100kg(歩)(成田先生ごめんなさい)ではないか。
という事で、結局は(少なくとも)今回はモバイルバッテリのレンタル申し込みは見送ることにした。
便利そうなんだけれどねぇ…コミュ障なのが全て悪いんじゃ!って事にしておこう。
唐突にEV自動車…
そう言えば、自動車の世界でEVシフトが流行していたけれど、最近は少し翳りが見えてきたようで…
私も一時EV車への乗り換えを考えたことがある。
それは単に(今は知らないけれど)、当時はまだほとんどEV車が走っておらず、そして街中や高速道路のSA・PAに設置された充電スタンドは「無料」で充電ができたからに他ならない。
多少の不便があるとしても、燃料費が無料。いくら走っても無料。これ以上の魅力ある?いや、ない!って事だ。
しかし、当時の私は年間走行距離が2〜3万km…一般的な家庭での平均年間走行距離は3,000km程度らしいので、7〜10倍くらい走っている計算で、一度走り始めると500kmくらいは休憩なしで走ることも多く、EV車の航続距離(200k前後)を鑑みた結果、いくら燃料費が無料となったとしても、200km前後を走った程度で、強制的に1時間内外の休憩を取らされるEV車は自分の使い方には合わないと結論づけて購入をやめた経緯がある。
私の場合は完全に「燃料費が無料」という計算から購入を考えただけであって、世間様でいうような「環境に良い」なんて頭の片隅にも、ホコリ1片ほどの大きさもない。
いや、ガソリンを購入しなくて済むからと言って、そのどこが「環境に良い」のか私には全く理解できない。
だって、その電気は発電所で発電している訳で、単に車が環境破壊をしている状態から環境破壊を発電所にまとめただけなんだよ。原子力発電所が稼働しているならまだ環境破壊は軽減できるんだけれどね。
「風力だとか太陽光発電があるじゃないか」というセクトがあるかもしれないが、私には、そのような天気に左右されるような不安定な発電量を計算に入れるような能天気さは持ち合わせていない。
発電量が天候に左右され、発電できる量に見合わない自然環境破壊、そして耐久力も桁違いに低い…などの理由により、私は大規模な風力や太陽光発電に対しては反対に一票なんだ。
私のような極端は無視して、一般的な用途として考えてみると…
もし、EVシフトが強制されてしまった場合、全ての車が給油ではなく、充電をしなければならない訳で、ガソリンを満タンにするたった数分の作業でさえ、給油できる場所が飽和したら大行列になるのに、30分以上充電する必要があるEV車の充電スタンドはどれだけの大行列が恒常化するんだろう。
スキーが大ブームを起こしていた頃の冬の関越道は、高速道路上で渋滞に捕まると、トランクに詰め込んだ荷物を取りに車から降りれるくらい大渋滞になっていた。
これが将来はEV車の充電待ち行列が高速道路に溢れるくらい恒常化するという映像に差し代わるのだろうか…そんな想像をしてしまったよ。
EVシフトが先行している中国では、バッテリを充電するのではなく、バッテリ交換式の車も普及しているようだ。交換式なら時間の短縮は見込める。が、先のレンタル式モバイルバッテリと同様「交換したバッテリが壊れていたり、十分に充電されていなかったりしたら…」という心配が付き纏いそうだ。
そう考えると、EV車は「家で充電できる範囲で乗る」のが実用的という事になるのだろうか(あくまでも「新しい技術が発明されない」前提ね)。
家庭の電源で充電して、1度のお出かけが数十km程度…街から出ず、その辺をうろうろする…「まだシニアカートに乗るには早い」と思っているような老人が足代わりに乗ったり、主婦(夫)が「自転車より荷物が乗せられる」と買い物の足として乗ったりするには良いかもしれないとは思う。
けれど「ちょっと遠くにドライブ」とか「仕事で営業回り」とか長距離を移動するトラックの代わりにするのには、その用途でスタンドがどの程度溢れるかにかかる訳だ。今の技術で考えた場合は、かなり無理があると言えるだろう。
「全ての自動車をEVにする」というのは、「原子力発電はんたーい」と叫びながら「家はオール電化」なんて自慢している「上辺だけ」しか環境問題を考えられない派と同様、愚かな考えだと思うんだよね。
(何度かここで書いているけれど、オール電化っていうのは、一度発電を始めたら微量の燃料で一定の電力を発電し続け、簡単に出力調整ができない原子力発電が稼働している事を前提としている。その原子力発電で24時間発電され続ける電力の内、使用者が少なく無駄になる深夜電力を有効に使ってもらうための制度が深夜割引で、それを使って深夜の内に電気を貯めたりして、昼に有効に使うというのがオール電化の考えだ。それを使っていながら「原子力はんたーい」という人がいるなんて…当然ながら、コークスなどの燃料使う火力発電や、溜めた水を落とす勢いでタービンを回して発電する水力発電の出力調整はとても簡単なので、原子力発電がなくて火力・水力発電だけならば、深夜電力なんて設定する意味が全くないんだ。だから、もう一度書くけれど、「家はオール電化だよ」と自慢しつつ「原子力発電はんたーい」という人はどういう人種なの?)
そんな事を鑑みて、EV車の普及っていうのは「充電に時間がかからない仕組みが発明され、その仕組みが普及した時」なんだと思うんだ。
それまでは、「まずEVありき」ではなく、現実を見据えた上で、水素燃料やPHEVなども含め、今ある環境で可能な限り省エネかつ環境負荷低減な物が使える環境を維持してほしいと願う次第。