妻のタレント(才能)をひとつ…
うちの掛け布団は通年を通して羽毛布団を使っている。
布団の四隅と長辺の真ん中ほどに紐があって、布団カバーと結んでカバーがずれないようになっているのは、布団には普通にあると言っても良い機能ではないだろうか。
この紐のおかげでどんなに寝相悪く元気に暴れ回っても、布団だけが片隅に固まり、布団カバーをかけて寝ていたなんて事にならずに済む。
妻は朝5時起床のため、0時頃には床に入る。
私は遅い時は妻が起きた後、交代で床に入ることも多いけれど、できるだけ昼夜逆転は避けたいため、最近は26〜27時にはベッドへ入るようにしているので、妻が寝ている布団に潜り込むことになるんだ。
その時、本当にいつも感心してしまうのが、妻が寝ている時にかけているか掛(*1)け布団。
掛け布団はごく普通の長方形…うん、自分の知識が世間一般と似通っていて違っていなければ(*2)、長方形っていうのは基本四隅の角が90度で短辺と長辺が向かい合う四角形だと思うんだよ。
その知識が間違っていないとしたら、布団もその形のはずなんだ。
少なくとも私が朝ベッドの布団をぱふぱふして羽毛布団から湿気を追い出し、西川Airを丸めて立てる時には、布団は長方形の形に整形しているはず。
だけれど、妻が寝ている布団を引っ掴んだ時、そしてその布団を自分にもかけようとする時に違和感を感じる。
その違和感って言うのが「角がない」って事なんだ。
自分の身長程度しかない布団だから、手と足を使って縁を探っていけばいつか過度角(*1)に出会うはず。なのにこの布団は角が見つからない。なんでやねん!
妻が寝ている間に、まるで毛虫が腸蝶(*1)になるために蛹となるために糸は吐くように(?)手足を器用に動かして角を丸く織り込んでいっているのかもしれない。どのようにして角をなくしているのか私には皆目見当がつかない。ただ、そこに事実が転がっているだけなんだ。
夏場はそんなことは「どーでもいい」ことなんだけれど、冬場はそんな布団に潜り込むと隙間風が吹き込んでくる。隙間風ってさ、本当寒いのよ。これなら布団なしで寝た方が暖かく眠れるってもんだって思うんだよ。
だから、眠くて寝室に行ったのに、妻を起こさぬよう呪いの言葉を吐きながら角を探して引き出す事になる。
タレントとか芸能人って言葉が日本では「テレビに出る人」と同義語のように認識されている気がするんだけれど、タレントっていうのは「才能(がある人)」って意味であって、テレビとは関係ないんだよね。
私の妻の「四角い布団を丸くする」っていうのは間違いなくタレント性抜群だと思うんだよ。
そんなタレント性を持つ妻、すごく尊敬する。
ちなみに芸能人っていうのは本来能や歌舞伎役者さんのことなんだよね。その後演劇だとか人が演じるもの全般を指すようになったらしい
*1:2023/03/17 18:48 誤字訂正
*2:2023/03/17 18:52 文章修正