5分でわかるIFRS ⑩減損~不動産関連ネタとして | 女性起業家 ルミナスのブログ

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公認会計士であり、組織の仕組みづくりのお手伝いをする会社を経営しているルミナスが      

日々感じたことを書いています。

さて、前回に引き続き、不動産に関係ある
会計基準ということで
今回は「固定資産の減損」です。
※投資不動産と合わせてお読みくださいませ。

まずは会計基準の確認から。
IAS36 Impairment of Assets 資産の減損 
・日本では、
「固定資産の減損に係る会計基準」

により、2005年4月に始まる事業年度から、
減損会計の適用が強制されました。おNEW

基本的な考え方は変わらない
のですが、
2
点ほど異なる点があります。

何が違うの?
結論から説明しますと、

1IFRSのほうが減損損失が計上されやすい。

2IFRS では、減損損失の戻し入れが認められている。

減損の手順

減損テストは以下のステップで行われます。

①減損の兆候あるか?
  ↓
  ↓あり
  ↓
②減損が生じているか?
  ↓
  ↓生じている 
  ↓
③減損損失の金額を測定


1の理由
極めて単純化してお話しますと、

日本

減損の兆候があり、
割引前CF<帳簿価額ならば減損が生じている
→この時、帳簿価額―割引後CF(回収可能価額)
を減損損失とする。


IFRS

減損の兆候があり、
割引後CF(=回収可能価額)<帳簿価額ならば、
減損が生じている

→この時、上記差額を減損損失とする。

星一般に、割引後CFのほうが

金額が小さくなりますので、

より帳簿価額を下回る可能性が大きくなります。


よって、②の判断において、

減損損失が計上される可能性が高まる

というわけです。

IFRSのほうが要件が厳しいですね。


星また、キャッシュフローを

見積もる期間ですが、

IFRSでは最長5年であるのに対し、

日本基準では主要な資産の耐用年数

としています。


一般に期間が長いほど、
見積キャッシュフローの
金額が
大きくなりますので
この点でも、IFRSのほうが要件が厳しいですね。



2の内容

一度減損した資産の価値が回復した場合、


IFRSでは、

減損が行われなかった場合の
帳簿価額を限度として、

戻し入れを行う事が必要になります。

簿価を限度とするのは、戻し入れが
評価益の計上ではなく、簿価切り下げの修正
という性質を持つからです。


ただし、のれんのれんに関しては
損失の戻し入れが認められません。

なぜかというと、
のれんのれん(たとえばブランド価値など)

については、その価値がいくらかを

測定するのが難しいので、
対価を支払って取得したものしか

B/S計上することが認められないのですが、


戻し入れを認めてしまうと、
この規定に反してしまうことに

なるからです。×


日本基準では、
のれんでものれん以外の資産でも
一度認識した減損は、
価値が回復しても
戻し入れることはできません


結論

以上2つの違いから判断すると
損失を計上する範囲を狭め、
損失の戻し入れは認めない、

と、現状は日本基準のほうが慎重な姿勢です。

IFRSに合わせていくかどうかは

これから決めていく方針のようです。
今後の動向に注目しましょう。