前にお借りしていたスタジオの発表会で
扇の型を披露したときのものです。
月曜日クラスの皆さんがお稽古している
競賽套路38式。
その中の難所が写真の動きです。
難しいと感じるのは、
後ろに上げた左手がとても扱いにくいからです。
肩関節から大きく内まわしにした左腕を後ろへ伸ばしていって、しかも頭より上に指先の終点がくる形を通過させます。
同時に身体は大きく前傾姿勢。
この後ろに上げた手が
自分の意思で扱えないように感じられます。
まっすぐに伸ばしているはずの腕から指先にかけてが、手首のあたりから思ってもいない方向を向いてしまうことがよくあります。
扇の先から後ろへ上げた手が創りだす、
真反対の方向へのストレッチラインが手首のあたりで崩壊するからです。
このストレッチライン、
軸のひとつです。
修正するために、
咄嗟に手首の先だけを操作しようとしてしまうのですが、そうするとまた混乱を招きます。
逆手にして背後に上げた手は既に扱いきれない何かになっています。
全体としてひとつである何かの一部だけを修正しようとするとき、混乱してしまうのだと思います。
なので、
この動きの手首の方向を修正したいときは、
扇の先〜上げた手の指先までのライン(軸)
へ意識を向けて身体感覚を修正する必要があります。
稽古ですね。

あとは身体が覚えてくれます。
木蘭拳の型の稽古をする前のストレッチでも
軸感覚を養っています。
軸感覚
つまり…
「真反対の方向へ伸展し続ける 真っ直ぐな直線のライン」の感覚。
この感覚を身体の中に養っていくことで
型の難所を乗り越えていかれます。
明日からのお稽古もまた楽しみになりますね。