前十字靭帯(ACL)再建手術について、ちょこっと興味がある方もいるかもしれないと書いてみます。
<手術から退院までの流れ>
レントゲン、MRIと検査をする。
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前十字靭帯断裂の疑い
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入院予定日の調整
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手術前日より入院
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手術
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約3週間後 退院
※ 退院はリハビリの回復状況をみて先生から指示があります。早ければ2週間くらいから退院できる場合もありそう。じぶんも早期目指してはいたものの、そんなに若くはなかったということか・・・。
【 負傷後の状態 】
腫れます。左右の膝を見比べれば一目瞭然。歩行時に、ぐりっっと膝がずれる感覚があります。(特に、下り坂は最悪)
【 病院にて 】
Dr.の見立ては前十字靭帯(ACL)断裂。膝の腫れがあるためMRIの写真はがちゃがちゃしていてはっきりと写ってはいないが、このような場合はまずそうだと思って間違いないとのこと。腫れがひいてから手術する先生もいるが、もう手術しても大丈夫と言われる。
とにかく膝のズレる感覚は終わってる。お話を伺うと手術するのが合理的。このまま待っても腫れがひくだけでは意味がないのと、この膝崩れをおこす状態で仕事をする方が無理があるため職場とも相談してすぐに手術をする方向でお願いした。
【 入院 】
仕事を終え、手術前日から入院。職場の先輩に病院近くのビジネスホテルまで荷物を持って送ってもらう。翌朝10時に病院で受付。採血等の検査の後、昼食が出る。一日くつろいで過ごす。夕方にリハビリの先生より術前の筋力測定を伝えられるも、ダメージがでかすぎて測定にも至らず。改めて現状を理解する。病院の風呂を初めて体験する。・・・といってもシャワーで済ませる。リハビリが終わるころは混むと聞いていたので昼過ぎにはさっさと済ませた。長湯する患者さんもいるので待っていれば出るだろうといった期待はあまりしない方が良い。事実、1日入りそびれた。2人ずつ入れるらしいが・・・ほとんどの方が1人で入っている模様(じぶんの入浴時も乱入されなかった)。術後、風呂(シャワー)は抜糸をした翌日からOKがでました。それまでは基本、清拭になります。洗髪台があり、お湯も出るので髪の毛は洗えます。1週間くらいの我慢です。
【 手術 】
内視鏡下手術のため傷はそれほど大きくはない。
手術は全身麻酔で完全な寝落ち状態。起きたら終わってた。痛みのコントロールは背中に打たれた硬膜外麻酔です(打つ前に硬膜外麻酔を打つための麻酔を打ちます。痛いと聞いていたがそうでもなかった。硬膜外麻酔を打たれた後は手術する左足にどくどくと何かしら流れ込んでいく感じがしました)。
意識が戻って痛い時はこの硬膜外麻酔の量を調整してくれる・・・のだろう。痛みの中、うとうとしていたら朝になってました。夜中に看護士さんが2度ほど床ずれ防止に寝る位置を変えてくれるも、マットレスの上に高く置かれている術後の脚は下から膝を突き上げられているような感じで痛い。(痛さが少ない位置があるので、タオルなどで位置をじぶんなりに調整するように後に回診の先生からアドバイスを貰う。その良いお話、もっと早く聞きたかった・・・。
【 手術翌朝 】
朝になるとさっさと硬膜外麻酔は取り外された。明け方に痛みを伝えていればその時点で薬の量を増やしてつらいのも軽減したのかもしれない。効果はあったのだろうけど、体感する場面を逃しつつ終わる。
手術は午後3時くらいから始まり3時間くらいかかったそうです。ACLは予想通り断裂。おまけに半月板の損傷もあり内側と外側でそれぞれ4針縫ったとのこと。
手術が終わった所で少し目が覚めるも、ぼーっとしている間に寝落ち。次に目が覚めたのは明け方の4時。その時は夕方だと思ったんですよね。あぁ、1日寝ていたのか~って。実際はぜんぜん時間も経っていなかったわけですが、朝の7時にふつうの朝食が出ました。食わないと点滴になるような説明を受け、根性で食べる。
尿管も手術の翌朝抜かれました。手術前の麻酔の後、導尿の管が入ったようで入れる時は痛みもありません。抜く時は・・・(一瞬ですけどネ)。
身体を拭いて着替えさせてもらいました。痛みどめのお薬がでましたが、ロキソニンとムコスタの組み合わせで凄く効き目があるわけではありませんが飲むと少し楽になる。
手術の翌朝から車椅子が支給された。
脚には血抜きの管が刺さっているけど、トイレに行きたいと伝えるとオイルキャッチャーのような血をためる容器を袋に入れてくれました。これを首から下げて車椅子でトイレに向かう。しびんを初体験することもなく終わる。
(脚の下に敷いてある板に注目)
膝は曲げられないので、車椅子に脚を支える板を敷いてもらいその上に脚を乗せて移動する。トイレは洋式で、座ってしか用を足せません。シットダウン方式でお小水をする時はどうしても筒が窮屈に下を向くためつらいです(尿管を外すときにダメージを受けるからだと思う)。3日くらいはトイレに行くたびにヒリヒリしていた。車椅子を操作するテクニックは日増しに向上する。
【 痛みについて 】
手術後、2週間くらい夜中に痛みで目が覚めていた。消灯が早いのでそれにあわせてうとうとしていると夜中に眠りから取り残される。氷をアイスバックに入れて膝を冷却し痛みを凌ぐも、どうしようもない時は痛みどめ(座薬)をお願いしていた。最初の3日は超ー痛い。その次の3日はスゲー痛いって、、、今は装具を付けて寝るのにも慣れたけど、最初は装具をつけていても脚が痛かった。腫れもあったのだろう。じぶんは、半月板を内と外で縫ったそうで、そのダメージも多分にあったと思われます。
ネットでチョコレートは痛みを緩和するという記事を見つけたので試してみました。明治の苺チョコレートはうまい・・・(痛みに効いたかは謎)。
【 検診について 】
月1で、執刀医の検診を受ける。レントゲンをとり問診を受けて今後の指示を仰ぐ。レントゲン写真に写る骨と再建靱帯をつなぐ金属が痛々しい。リハビリは週に1度、忙しければ2週に1度受ける。問診を受けてから実際のリハビリ指導という流れ。
再建した靭帯の強度が出てくるのは手術後4か月くらいしてからとのこと。筋力アップをはかるメニューが増えてきはじめました。怪我する前より筋量を搭載して戻ってみせる!と気合だけは入っているんだけどなかなか。
【 費用について 】
費用については、入院前に医療事務の方から説明があります。高額医療費制度があるので「限度額適用認定証」を出しくださいと言われます(請求すると保険組合から発行される)。これのおかげで窓口での支払いは9万円しなかったかと。じぶんは差額ベッドはなしです。※ 個室を頼むとこれの他に別途1日2万ちょいとんでいくので他人がいると寝られないという人でなければ大部屋が無難だと思います。
入院中の院内着はレンタルできます。タオルとかも含めて一通り揃って160円とかそんな感じ。1日1枚とかって制限もなく、必要があれば着替えられるので楽でした。
【 まとめ 】
痛いか痛くないかで聞かれれば、手術は痛いです。いや、痛いというよりは怖いが正確か・・・。痛みがキツイのは術後約2週間。ずーっと痛いわけではないけど、夜はなかなか寝られないデス。
それでも手術をやるべきかやらざるべきかで聞かれれば、やるほかなしです。膝ずれの感覚はもう味わいたくはないですね。膝ずれした瞬間、あたまの中で骨がずれるイメージがぱっと浮かびます。
回復が遅い感じもしますが、手術前と手術後すぐを思い出すとだいぶ良くなってきているのだなぁ~と。靭帯の強度が出てくるのが術後4カ月から。半月板が治るのも3ヶ月はかかる(4か月目の今は経過観察)そうで、治るまでにはまだ時間が必要ですが振り返ると回復ぶりが良くわかる。相変わらず風呂以外では装具着用な生活ですケド、それでも杖なしで歩けるのはすごいことです。
膝のサポートという目的の他、だいぶ落ちてしまった筋力を上げていく必要があるのでこれから少しずつリハビリもペースを上げていきたいと思います。
(おやぢポエム風に)
結局、、、
前十字靭帯断裂しちまったら、
四の五の言わず、
再建手術しかないんだよ・・・。
手術?そらー、イテーヨ?
膝に穴開けてぐりぐり繋いだり
してりゃー、そら痛ぇわな。
手術翌日から痛みはないって
そんなヤツは強がりだ。
トコトンいてぇし、痛みは永遠だ。
そんときはな・・・。
スキーもしねぇ、海にもいかね―、
部屋でひとり音楽でも聴いてるって
そんな生き方もあるのカモしれねー。
だが、もういちど戻りたいなら
手術以外の選択肢は・・・ない。
じぶんにどんだけ言い訳したって
聞き入れちゃくれねー。
もどるか、おりるか。
それだけだ・・・。
~ lumevangis ~