無垢木材の乾燥による干割れと強度(その1)
こんにちわ!
横浜・鶴見で究極のエコ住宅 木づくりの家 支援の鈴木です。
今回は、無垢木材は何で干割れするの?
干割れした木材は弱いんじゃないの?
という御質問にお答えします。
木材は有る一定の限度を超え乾燥が進むと収縮がはじまります。
その限度は、含水率30%です。
写真のように干割れは出てきます。なぜでしょう?
木材の特性として、木の円周方向と直径方向では収縮率が違います。
直径方向の収縮が1とすると円周方向は約2です。
さらに空気に触れる外周、木口から乾燥ははじまりますので、
面積の大きな外周部がパックリと口をあけたように割れます。
割れにくい木材はありますが、割れない木材はありません。
割れない部分を上手く使う!これが技術です!”!
では、干割れの有る木材の強度は落ちるのか?
次回御話させていただきます。
無垢木材って二酸化炭素をどのくらい吸収しているの?(その3)
こんにちわ!
横浜・鶴見で究極のエコ住宅、木づくりの家 支援の鈴木です。
無垢木材って二酸化炭素をどのくらい吸収しているの? (その3)です。
前回まで、スギ柱材の炭素固定量と二酸化炭素換算量のお話をしました。
では、木造住宅一軒ではどのくらいの炭素固定をしているのか? 二酸化炭素に換算するとどの位になるのか?という質問にお答えします。
木造住宅といっても、延べ床面積は様々ですので、計算しやすくするために100平方メートルの住宅を例にして計算してみます。
木造住宅に使われる木質材料の量はほぼ一定です、平方メートルあたり0.16立方メートル(㎥)から0.2立法メートル(㎥)です。
私どもで過去に建築させていただきました住宅を調べましても、ほぼこの範囲内に入ります。
ここで、計算しやすくするために、平方メートルあたり0.2㎥で100平方メートル(㎡)の住宅を計算してみましょう。
100㎡×0.2㎥=20㎥、100平方メートルの住宅で、約20㎥の木質材料が使われていることがわかりますネ。
これを炭素固定量と二酸化炭素換算量に計算してみましょう。
(木造住宅の場合様々な木材が使用されるため、全乾密度を0.5とすることが認められています。)
20㎥×0.5=10Ton(全乾重量)
↓
10Ton×50%=5Ton(炭素量)
↓
5Ton×44÷12=18.33Ton(二酸化炭素換算量)
以上の計算から、100平方メートルの住宅一軒で、5Tonの炭素を固定し、これを二酸化炭素に換算すると18.33Tonもの量になることがわかりました。
都市にある木造住宅が二酸化炭素の貯蔵庫だと言われるゆえんです。
皆さんの周りにある木造住宅は、こんな大切な役割をしていたんですネ!!!
木造の住宅を大切に扱い、長く使用することが、地球温暖化阻止対策にとって大切なことがわかります。
無垢木材って二酸化炭素をどのくらい吸収しているの?(その2)
こんにちわ!
横浜・鶴見で究極のエコ住宅、木づくりの家 支援の鈴木です。
無垢木材とCO2の関係の続きです。
前回は、スギ柱材の炭素固定量までのお話と、計算方法を書きましたが、今回はもう少し突っ込んで御話しなければなりません。
さらにややこしくなりますが、ぜひご覧下さい。
スギ柱材の炭素固定量が6.3㎏でしたね!
この6.3㎏は二酸化炭素量にするとどうなってしまうのかを、計算してみますネ!
さて、二酸化炭素は化学式で、CO2と表記されますネ。
これは、炭素原子(C)1個と酸素原子(O)2個がついたかたちを表しています。
全ての原子は、その原子量が決まっています。
炭素原子は12、酸素原子は16です。
したがって、二酸化炭素(CO2)の分子量は、
12+16+16=44となります。
二酸化炭素の分子量が44であることが解りました。
これをもとにスギ柱材の炭素量6.3㎏から、二酸化炭素の換算量を計算してみます。
炭素量から二酸化炭素量を計算する式は、
炭素量×44÷12で表します。
したがって、スギ柱材の場合、
6.3㎏×44÷12=23.1㎏となります。
スギ柱材1本で、6.3㎏の炭素を固定し、二酸化炭素量換算で23.1㎏もの量を蓄えているんですね。……スッゴーイ!!
だんだんややこしくなってしまいましたネ!!
では、木造の住宅一軒ではどのくらいの炭素を固定し、二酸化炭素量に換算すると
どうなるの??
さらにややこしくなりますので、続きは次回御説明いたします。