カウンセラーによる問診


月曜、仕事を早めに切り上げ、某有名クリニックのカウンセリングに行くことにした。


クリニックは、駅近雑居ビルにあった。


内装は綺麗で落ち着いている。

受付してくれた人は普通に良い人だった。


カウンセリングのため個室に通される。


タブレット上で問診票を記入する。


しばらくすると、その記入結果をプリントアウトした紙を持って、カウンセラーの人が入ってきた。受付の人とは別だが、爽やかで感じの良い人だった。


なぜ包茎手術を受けようと思ったか?

→かぶれを繰り返すのと、介護時など他人に迷惑掛けたくないため。


手術しようとしていることを家族は知っているか?

→伝えている。


どの術式を希望しているか?

→特にこだわりはないが、予算は10万円前後であるため、環状切開法がいいと思っている。


など、必要最低限の質問に答えていく。


10〜15分やりとりを重ねたのち、

「では一度ペニスを拝見しますので、場所を移しましょう。」

とのことでベッドがある部屋に移動。




 院長による触診


「ズボンとパンツを脱いで、ベッドに横になってお待ちくださいね。いまから院長呼んできますので。」


包茎短小であることにコンプレックスはあるが、何百、何千ものペニスを診てきた専門家たちに見せるのは別に恥ずかしくなかったので、ササッと下半身モロ出しの状態でベッドに寝る。


しばらくすると院長(と呼ばれる人)とカウンセラーが入ってきた。


院長は、私のペニスをなんの躊躇もなくつまみ、伸ばして、皮を剥いて、長さや太さ、状態などを手際よく観察して、ものの1〜2分で風のように去っていった。


さすが院長(と呼ばれる人)。


私はズボンを履いて先ほどのカウンセリングルームへ戻る。




 カウンセラーによるソフトなセールス


しばらく遅れてカウンセラーも戻ってきた。


「いま院長と話してきまして、それも踏まえて手術の説明をしますね。」


「ご希望の環状切開でも対応可能です。仕上がりのきれいさとか、ツートンカラーが嫌ではないということであれば環状切開でも大丈夫です。」


「ただ、環状切開だと見た目が悪くなりますし、中には腫れが残ってしまう患者さんもいます。写真見せますね。」


おぉ⋯なるほど。見事なツートンカラー、そして明らかに皮が腫れぼったい不格好なペニスの写真を見させられる。


「全員がこうなる訳ではありません。ただ美容クリニックとしては亀頭直下埋没法という方がオススメです。これだときれいに仕上がります。値段は通常約25万円となりますが、院長から特別に約20万円でいいと言われています。」


「でも患者様が環状切開を希望されるなら、そちらで対応いたします。強く勧誘はしません。決めるのは患者様です。さて、本日手術されますか?」


見させられた写真の見た目の悪さが衝撃すぎて

環状切開で手術する気持ちが一気に萎えた。


そういう衝撃的な写真を見せて、高額な術式に誘導しているのは分かっているのだが、それでも萎えた。


しかも値段も8万円くらいを想定したのに、20万円⋯。


色々考え方を改めなければならない状況だったため、一度持ち帰って家族と話してみますと、その日はお断りすることにした。


向こうも無理な勧誘はしてこなかった。


すごいモヤモヤを抱えたままクリニックを出て、帰路に着いた。