ろくろ首の謎
飴ででもあるように伸びる「ろくろ首」は、空想の産物に
過ぎないのだろうか。以下二人のインテリ男性が「ろくろ首」の
謎に迫った。
一人目は、坂本政道氏である。3年前に出た著書「体外離脱と
死後体験の謎」の第一章「体外離脱体験とは何か」には
「ろくろ首」という見出しがついた一節があり、体外離脱体験について
綴られている:
ろくろ首というのは実在するのだなとその時思った。実際、首だけ
伸びたのか、全身が伸びたのか定かではなかったが。少なくとも
頭だけ先へ行くことが可能なのだ。
二人目は、武村政春氏である。4年前に出た「ろくろ首の首はなぜ
伸びるのか」の第十話「ろくろ首━━首はどのように伸びたのか」から
以下抜粋する:
元々日本には、古くから「離魂病」と呼ばれる病があったと
伝えられている。その名の通り、魂が夜中に抜け出て外を徘徊し、
それを通行人が目撃するのである。
このような話は江戸時代に刊行された『古今百物語評判』などの
一連の百物語本や、松浦静山の『甲子夜話』などに記載れている。
魂はしばしば頭部の形で浮遊し、抜け出た後の胴体と「魂が引く
尾のようなもの」で繫がっており、これが時代を経るうちに
「ろくろ首」へと変化してきたのだ、と一般的に考えられている。