日印が防衛装備協定


来月首脳会談 大筋合意へ


日印両政府は12月中旬の安倍晋三首相のインド訪問に合わせ、防衛装備品と技術移転に関する協定の締結に向けて大筋合意する。政府関係者が26日、明らかにした。両国は協定締結後、インドが関心を示している海上自衛隊の水陸両用救難飛行艇「US2」の輸出に関する協定を急ぐ。



協定は、US2などの防衛装備品や関連技術を海外へ輸出したり供与したりする場合、相手国と締結する必要がある。日本側の技術情報を保護し、事前同意なしに第三国に装備品や技術を移転することや、技術の目的外転用を禁じる内容だ。日本は既に米英仏豪の4カ国と締結しており、フィリピンとも今月19日の日比首脳会談で締結に向けて大筋合意した。



インドは中国の海洋進出を受け、インド洋のシーレーン(海上交通路)での防衛力強化を図っており、自衛隊のUS2やP3C哨戒機の導入を検討している。日本側も装備品の輸出をすすめることでインドとの安全保障を強化する狙いがある。



US2は波の高さが3㍍でも着水できるなど高性能だが、1機120億円程度とフランスやロシア製の飛行艇よりも高価だ。防衛省関係者は「インド側は価格や現地生産にこだわりがあり、結果は見通せない」としており、協定締結後、輸出がすぐに実現するかは不透明だ。



安倍首相は来月11日からインドを訪問する予定。モディ首相との会談では、インドへの原発輸出を可能とする原子力協定の締結について議論するほか、インド初の高速鉄道の建設計画を巡り、日本の新幹線システムの導入についても協議するとみられる。【村尾徹、小田中大】
11月27日付「毎日・大阪版」より。



以上記事本文



日本帝国主義=安倍政権が、とうとう武器輸出に本格的に乗り出すようです。相手はインドであり輸出品はUS2飛行艇です。日本は戦前から飛行艇に関しては、世界でも最先進国でした。まだそのノウハウは生きていた、というより武器輸出解禁になる日に備えて設計図を用意していたのでしょう。



私はいつも「核兵器保有」と「国連安保理常任理事国入り」は、戦後一貫した保守勢力の願望であったと述べていましたが、「武器輸出」も保守勢力と財界の願望であったことを忘れていました。



インドに飛行艇を輸出し、それを基としてインド洋へ進出することが、復活した日本帝国主義=安倍政権の狙いだと思われます。そうしてインドと組んで対中国包囲網を形成しようというのでしょう。



日本側の兵器製造者にとっても、ありがたい話であるはずです。日本の「死の商人」たちの世界に向けた暗躍か開始されようとしています。



ただ、障害となるのは価格だと思われます。フランスやロシアの飛行艇と比べて高額なのです。当たりまえですが実戦で使われたこともありません。



また一歩、戦争に近づいた感があります。安倍は本気で中国と一戦構えるつもりだと聞いています。