最近途中で聞くのをやめた本から
ふと
「かもめ食堂」を思い出した。
(全然似ていない本だけれどね)。
読みたくなり電子書籍で買った。
「かもめ食堂」はaudible bookはないと思う。
でも、私はながら読書をしたかったので
(棒読みの機械音声は嫌いだが)読み上げ機能の音声で聞いている。
「かもめ食堂」の映画は何度も見た。
しかし原作は読んでいなかった。原作には
三人の日本人女性のフィンランドに来るまでの経緯が書かれている事をwebで見たので
一度小説をきちんと読みたかったのだ。
主人公を除く二人の女性は
資格もたいしたキャリアもなく職に就いていない(一人は会社が無くなって失職した)独身の中年女性だ。
昔はよくいた女性である。独身ということで、世間というよりは身内が好き勝手な事を言ってくろので辛い思いをしている。
親に従うのが当たり前という世代だ。
短大を出て高級取りの男のいる会社に行き、社内結婚して寿退職をして、子供を育てて子供の将来を生きがいにするのが女の仕事と言われれば、そのまま信じて親や教師の言う通りに進路を進めた女性も多かったのだ。
今は、女性の職業事情は少しはマシになっているし、
家事手伝いやお茶汲み(そういう仕事はもはや無いが)を経て夫の収入のみに頼る未来をみること自体がナンセンスだ。だから
今の現役世代の女性には「昔の女」の辛さはぴんと来ないと思う。自分で考えて行動しなかったので自業自得と思う分だけ、今の人にとっては昔の女の辛さは軽めに感じるだろう。
「かもめ食堂」は2008年の作品だ。約20年も経てば社会事情は変わる。ただし
世界を見れば、未だに女性は結婚して家庭にこもることを良しとされている文化もある。日本でさえも田舎へ行けばまだそういう考えがあるかもしれない。「女性は家庭」という時代を理解することは無駄ではない。
とは言え
恐らく舞台となったフィンランドもずいぶん変わっただろう。
昔の小説である。
いつの時代も人の心は変わらないと言いたいところだが、
果たしてそうだろうか。
かもめ食堂の映画も小説も、「古き良き時代」と遠いものを見るような目で見られても仕方がない。なぜならば
人と人のふれあいが今は身近ではなくなっているからだ。SNSで人と接触することはとても容易いけれど、それ故に、単に人と接することでは消えていかない根深い孤独を現代人は抱えているからだ☘️